容姿・経歴・その他メモ

あぁ、アタシ？……そうだよ。元指定暴力団、「鹿屋組」。〇代目組長「鹿屋　菊司」の娘、「鹿屋　桜」。隠すつもりもない。


半グレのクソ共に組本部が奇襲された時、親父はアタシを逃がすために単身で敵に立ち向かって時間を稼いで重傷を負った。今でも生死の狭間を彷徨ってるよ。戦力になれないアタシのことなんか見捨ててりゃ、組が散り散りになることもなかったのに。バカ親父……。

後から知ったことだが、アイツらはジャームだった。どんなに強い人間でも、同じような異能を持ってなきゃ太刀打ちしようがない存在。レネゲイドという禁じ手を、常人相手に平気で使ってたわけだ。

組が戦前からずっと抱えてきたクソみたいな精神論が嫌で。「親父が命を賭して守った物だから」って、親父の真似をするように組員が散ってくのが耐えられなくて。自暴自棄になって、「神風は吹く」とでも言わんばかりに勝利を妄信して突っ込んでく死にたがり共が許せなくて。アタシはずっと隠れ家で泣いてた。

だが、アタシは目覚めちまった。親父や家族を葬った忌々しい力に。そして、同じように異能に目覚めたウツギと共に過ごす内に気づいたんだ。アタシとウツギなら、奴らに勝てるって。アタシも「神風」とやらに惑わされてんじゃないかと思ったが、何度計算し直しても結論は変わらなかった。ちゃんと勝算があるなら、命の張り時は今しかないだろ。

アタシたちの復讐は、驚くほどあっけなく終わった。無論、あのクソ共をあっけなく死なせてやる訳もなかったが。

そこから先は、成り行きでウツギと共にＳ区を仕切ることになった。外部との交渉と、資金調達は任せておけ。

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