概要

「っさいなー三十路言うな、まだギリギリ20代だっつーの。たぶん」

「みんなで帰るか、一緒に死ぬか。二つに一つだよ」

「動きはいつも通り、バックアップとイレギュラーはアタシが対処するからヨロシク！」

戦闘用セル「レ・ミゼラブル」を率いるFHセルリーダー。緩く、大食いで豪放磊落な明るい女性。戦場では打って変わって指示を出しつつサブアタッカーとサポートを行うリーダーとしての気質を見せる。『誰も虐げられない世界』を自身の欲望と公言しているが、その根底には『強者、理不尽を潰すことへの飢え』が存在している。元防衛隊、ストレンジャーズ所属。当時の階級は二等陸曹。

性格

　公私を分けるタイプで根は真面目。口調は緩く日常ではいい加減で感情的な素振りを見せるが、目的、任務に対する決断力、行動力は高く、実直そのもの、定期的なトレーニングは欠かさない。セルのメンバーは家族同然に考えており、何より本人の性質上、切り捨てを行うことは一切ない。金遣いは荒い方ではないが必要な出費は惜しまないタイプ。

・戦い続け、強者を殺していくうち、自身も死ぬべき理不尽な存在になりかけたことを無意識に感じて、破滅願望を内に孕んでいる

経歴

　父の暴力から逃げるため、物心つく前から母親と各地を逃げ回りながら生活していた。そのため生活環境は極めて貧しく、ノートを買うのにも顔色を伺わなければならない生活と、友人と金がなくても通える図書館によって前述の趣味と癖が形成された。

　中学生の頃、心と身体が限界に達した母が死亡。母の死体と過ごし1か月余り経った頃、追いかけてきた父を目にしたことで感情が爆発しレネゲイドが呼応、オーヴァードとして覚醒する。

「もう二度と母さんの前に現れるな、アタシと一緒に、地獄に落ちろ」

　オーヴァードの能力で父を殺し、警察に出頭する。しかし能力による殺人を証明できず、捜査が行き詰ったところで“特調”が介入、使える人材を探していたストレンジャーズ隊長「菅原泰道」の部下と取引をして新しい身分と防衛学校への推薦を受け取り、卒業後、ストレンジャーズに所属する。

　しかし、その頃にはストレンジャーズの隊長は現隊長「黒崎剛道」に代わっており、その極端なレネゲイド排斥主義に不信感を感じていた。

　とある作戦の後、ストレンジャーズを除隊。FHへと身を寄せた後、自身でセルを立ち上げ今に至る

FHセル「レ・ミゼラブル(唯良き者のために在れ)」

　管理用セルを持たない、セル一つが傭兵部隊のような戦闘用セル。加入、脱退を繰り返しメンバーは現状“マスターキー”,“怪刀乱馬”,“暗月”の自身を含めて4人と極めて小規模。

　セルのルールとしては一つ「戦えない者から奪うな、殺すな」任務にもそれを徹底しており、民間人へのテロなどを請け負うことはなく、もっぱら他組織との戦闘や暗殺。セル同士の争いの助っ人、はたまたUGNから警護の依頼など、信条から外れなければ基本的にどんな任務でも受けるため方々から恨みを買っている、大人買いしている（そのため極端なところで中立という立場を維持できている）。　アジトは住宅街にメンバーの寝泊まり、事務仕事用の大きな一軒家を一つ、緊急時に逃亡できるような立地を選んでいる。またいざという時の装備が揃えてあるセーフハウスを3つ、街中に散らして用意している。

　リーダー、隊長と呼ばれるのが苦手であまりそう呼ぶなとメンバーには言っている。

　アジトの家事は当番制、サボった時のペナルティはその時々によるがもっぱら本気のデコピン。事務仕事は他に出来る人間がいないため莉子が一手に引き受けている。任務の危険度が高いためメンバーへの報酬は他と比べて高額、任務の内容によっては知り合いのマーセナリーに声をかけて人員を追加することもある。

能力、戦闘面

能力

　簡潔に言えば“他者から姿を隠す能力”。実際に姿が透明になるのではなく光を操り、身体の形を変えてノイマンによって導き出された対象の死角に自分を置く能力。それを磨き上げて仲間との連携を通した結果、“敵の視線を操る戦い方”に昇華させた。

戦闘面

　ライフルによる銃撃を軸に複数の兵装を組み合わせた戦い方。戦場に10年近く身を置き生き延びることを突き詰めた結果、突出した破壊力、制圧力はないが最効率に近い動きで敵を追い詰める。自身の事も戦場の駒の一つ、とりわけ「レ・ミゼラブル」の中では最も弱い駒と捉えているので自身を危険にさらすような行動でもそれが敵を倒すことに繋がるなら躊躇なく実行する。

武装について

　装備は銃剣付きのライフルにサブアームとしてナイフと拳銃。近接戦闘を前提とした取り回しの良さ、耐久性に重点が置かれている

　選り好みはしないが古巣で採用されていた「89式、20式小銃」の扱いに慣れており、部品の供給が安定してからはよく任務に用いている。近接戦闘を想定してダットサイト、銃剣を標準装備、肉抜きされたレールは耐久性維持のためコーティングを施し、取り回しを安定させるためフォアグリップはあえて外している。またサプレッサーを付けられないため常時隠密行動が求められる際には他の小銃を扱う。

　サブアームは「SIGP228」を装備、サプレッサーの装着が可能なことと比較的高い耐久性、従来の物より扱いやすいという面で重宝している。本来扱い慣れているのはストレンジャーズで採用されていた「H&K USP」だが「使うのは癪に障る」と本人談。ナイフは相手の刃を受け止め白兵戦が可能な全長の長い戦闘に特化した物を使用している。
　

その他

　欲望の形がよく似ているメンバーの「藤野 久稀」には、「もしアタシがアンタにとって、“倒すべき悪”に成り下がったと判断したなら、頑張って殺して」と彼の実力とある種の純粋さを信頼してお願いしている。

　恰好がつかないという理由で血の匂いが苦手なことをセルメンバーには隠している。

コードネームの由来はあらゆる手を使う彼女の戦い方と格上相手にも牙をむく振る舞いから『王殺し(レジサイド)』。チェスの棋譜を引用して「e8」は白から見て敵の最奥、「＝」はポーンのプロモーション、「＃」でチェックメイトを表す一手を示している。

セッション履歴