経歴

　長年子宝に恵まれなかった両親のもとに生まれ、その後生まれた弟、葵と共に幸せの中で育つ。幼いころから持っていた超人的ともいえる勘の強さもあって何もかもが順調だった。7年前のあの日までは。
　覚えているのは家族と共に闇に飲み込まれたこと、そしてそのあとに訪れた静寂。気が付いた時は赤十字病院のベッドの上だった。宮崎玲から聞かされたのは両親の死と世界の真実。そして自分が『病人』だということ。日常の裏側で生きるべくオーヴァード職員として赤十字R科で訓練を積む一方、葵を『普通の世界』で育てるため家事や教育に尽力する。過剰ともいえるほどの愛情を彼に注いでいるが、彼が思春期に入ってからはやや避けられがちなのが最近の悩み。学校での成績は平均程度でむしろ運動の方が得意。高校卒後は赤十字R科で働く予定。
　赤十字の『武器や兵器を持たず病気や怪我に苦しむ人々を分け隔てなく救う』という理念には共感しているが、UGNやFHといったレネゲイドに関連した世界の情勢を知り武力の必要性を感じるようになった。その矢先に命じられたUGNへの出向は自身の成長と、普段矢面に立って戦っていた彼らへの恩返しができる機会と考えておりモチベーションは高い。
　螺旋が示すは命を形作るDNA、そして命を奪うライフルの弾丸。

『HS-RM01』

　正式名称Hell Sniper Red-cross Model01。戦地、ことレネゲイド災害における救援部隊や被災者の撤退支援及び敵戦力の撹乱という目的の下製造された試作品の狙撃銃。芙蓉の場合は銃身内の領域を拡縮して推進力を与え、弾丸に昆虫の因子を込めて撹乱と戦闘を行う。独特の発砲音から"ピチカート"の異名を持つ。
　コールドウェル博士の帰還に端を発するFHの活性化とオーヴァード同士の戦闘の激化を受けて、赤十字内で独自に運用できるオーヴァード戦力の設立への機運が高まっていた。しかし組織としては未だ直接戦闘に関わる事への忌避感は強く、そのため芙蓉らR科オーヴァードはあくまで『UGNの監督と責任の下で武力を行使する』という制約（詭弁ともいう）で運用されている。

セッション履歴