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屍肉結合型 対化物戦闘用兵器 肉殻兵装統合躯体 壱號

「屍肉結合型」シリーズの最初期に製造された試作個体。
本来は吸血鬼型戦闘兵器として、魔力駆動による高機動・高火力戦闘を想定されていたが、
素材となった遺体の構造的欠陥と融合因子の不均衡により、吸血鬼として必要最低限の戦闘出力すら発揮できなかった。

魔力核は定着せず、術式中枢は再構築に失敗。
結果として、本来想定されていた吸血鬼兵装としての機能――高速再生・魔力火力・闇中戦闘制御――は一切実装されず、
兵器としての分類も“吸血鬼”に該当しない「分類不能体」とされた。

だがその一方で、肉体制御系と神経伝達系の構造は奇跡的に安定しており、
魔力を必要としない“人間的な基礎機能”だけが異常なまでに最適化された個体でもあった。

皮肉にも、吸血鬼型兵器としては完全な失敗作でありながら、
人間に限りなく近い動作安定性と環境適応性を示すという、まったく異なる方向での完成度を持つ。

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