人格転写型 対化物戦闘支援用兵器 高度戦況解析耳部装着式小型端末 廿漆號 (通称:クロブチ)
プレイヤー:Nagatsuki
- ファクター
- 人間
- 信念
- 傀儡
- 職能
- 監者
- 練度
- 2
- 能力値
-
- ♠技
- 9
- ♣情
- 9
- 副能力値
-
- 耐久値
- 27=(9×2+9)
- 先制値
- 21=(9+10)+2
- 年齢
- 1年/28歳
- 性別
- なし/女
- 所属
-
- 過去
- 摩耗の末
- 経緯
- 辞令
- 喪失
- 肉体
- 外見的特徴
- 花の形
アキノキリンソウ
- 住まい
- 誰かの所有物
- 使用武器
- 魔術
- 傷号
- 紫陽の眼
血契:
- プレイヤー
- 起源/流儀
- 外見年齢/実年齢
- 性別
- 欠落
痕印
- 位置
- 形状
- 相手からの感情1
- 相手からの感情2
- 約束
血威
名称 | タイミング | 対象 | 解説 |
---|---|---|---|
【闇明視】 | いつでも | 単体 | 裏向きの[生命カード]を2枚選択し、表向きにする(別の[エネミー]から1枚ずつ選んでもよい) |
【忠の歯車】 | 戦闘不能 | 自身 | あなたは即座に「戦闘不能」を回復する。また、あなたは【耐久値】を最大値まで回復する |
【必勝の令】 | いつでも | 単体(血盟)※ | 対象の《血威》ひとつを選択する。その《血威》の使用回数を1回増やす。ただし、「《血威》の使用回数を増やす」効果の《血威》は選択不可。自身不可 |
特技
名称 | タイミング | 対象 | 代償 | 条件 | 解説 |
---|---|---|---|---|---|
武器攻撃 | 攻撃 | 単体 | 手札1枚 | なし | 対象の7以下の[生命カード]1枚を破壊する。 |
【援護の一撃】 | 対象が[生命カードを破壊する]効果の<特技>を宣言時に使用。 | 単体 | 手札1枚 | ラウンド1回 | 対象は、その<特技>で破壊できる[生命カード]の数値に+2する。自身不可。 |
【気を見るに敏】 | 終了 | 単体(血盟) | 黒絵札1枚 | シナリオ1回 | 対象は[未行動]となり、もう1度[手番]を行う。自身不可。 |
【ハイドサポート】 | 血威変更特技。《忠の歯車》を「タイミング:いつでも/対象:単体/対象の《血威》ひとつを選択する。その《血威》の使用回数を1回増やします。ただし、「《血威》の使用回数を増やす」効果の《血威》は選択不可。自身不可。 」 | 自身 | なし | シナリオ1回 | 血威変更特技。《忠の歯車》を「タイミング:いつでも/対象:単体/対象の《血威》ひとつを選択する。その《血威》の使用回数を1回増やします。ただし、「《血威》の使用回数を増やす」効果の《血威》は選択不可。自身不可。 」 |
傷号:紫陽の眼 | 常時 | 自身 | なし | なし | あなたが[取得]している<闇明視>で表向きにする[生命カード]の枚数を4枚に変更する。 |
設定・その他メモ
犠牲を最小にするためには、時に誰かを捨てなければならない──
黒渕真矢の戦術哲学は、冷徹というよりも、深い絶望と自己犠牲の裏返しだった。
それは生まれつきの性格ではなかった。幼い頃に異界災害に巻き込まれ、崩れゆく自宅の中で、母をかばおうとして死にゆく弟の姿を目の当たりにしてしまった。
感情に身を任せれば、守りたいものすら守れない。
その記憶が、彼女に“感情を封じてでも、守るために最適な選択をする”という信念を植えつけた。
SIDに配属されて以降、彼女は戦術指揮官として数多くの戦場を渡り歩いた。
戦況は常に過酷で、どんなに完璧な作戦でも想定外は発生し、生死の選択を迫られる局面が避けられなかった。
作戦の成功率を上げるため、彼女はやがて、“必ずしも全員を救えない現実”を前提に戦術を構築するようになる。
その中には、結果的に“犠牲になる可能性の高い役割”を誰かに割り振らざるを得ない場面もあった。
上層部から「部隊構成にリスクを織り込むように」と命じられたとき、彼女はすでに、そうした配置を“感情を抜いた上で最適解として受け入れる”習慣を持っていた。
それは決して殺意ではなかった。ただ、「誰かを救うために、別の誰かをあきらめることがある」──そうしなければ、もっと多くの命が失われていた。
しかし、外から見ればその姿は冷酷に映った。実際、彼女自身が自分を“人間らしくなくなっている”と自覚する瞬間もあった。
業血鬼事件の兆候が現れ始めた頃、SID本部では前例のない規模の動員が始まっていた。
黒渕真矢はその中核戦術担当として作戦立案に携わっていたが、同時に内心ではある種の限界を感じていた。
部隊の被害は減らせる。民間人の犠牲も最小化できる。
だが、「誰かを見捨てる」前提の判断に、もはや自分の心が耐えられなくなっていた。
かつてはそれが「合理性」であり「使命」だった。けれど今は、それが自分をすり減らし、“命を測るだけの機械”に変えつつあることに、彼女自身が気づき始めていた。
そんな中、ある小規模拠点で通信が断絶した。そこには黒渕が過去に助けた若手隊員や、訓練中の非戦闘員も含まれていた。
上層部は「戦略的損失は低い」として撤退を選び、救援作戦は中止された。
だが彼女は、命令に反して独断で戦術構築を開始した。
黒渕は単独で前線に出た。だがこれは特攻ではなかった。
あくまで、「自分の身を前提とした戦術設計」を実行するための布石だった。
彼女の名で送られた戦術プランは完璧だった。各所に散らされた残存部隊が連動し、彼女を“中核”とすることで最低限の火力と連携だけで拠点内の要救助者全員の救出を可能にする。
ただし、その中核──黒渕自身は、誰からもカバーされない設計だった。
彼女がそれを知ったうえで設計したことは明らかだった。
作戦は成功し、残された者は全員無事に帰還した。
しかし現場の記録映像には、崩落する瓦礫の中で通信機の向こうに向かって微笑む彼女の姿が一瞬だけ映っていた。
「誰かを犠牲にすることに慣れてしまった私が、最後にできる唯一の贖い。
……戦術という言葉に縛られた私の終わりに、誰かの“生”があってくれればいい」
彼女の死はSID内では正式に“命令違反による戦死”と記録されたが、救出された部隊員たちは今も、彼女の死を口にすることはない。
その作戦記録も「戦術アルゴリズムの参考資料」として封印されていた。
それから5年後、SIDに配属された冷泉啓介が過去記録の戦術演算パターンを解析する中で、彼女の戦術ログにたどり着いた。
「魔術」と「科学」の両面を応用する冷泉は、その中に明確な意志と感情の痕跡を読み取った。
記録の中枢には、何度も書き換えられた戦術指標と、“黒渕真矢”という名が、無言のように刻まれていた。
彼女を知らぬはずの冷泉は、戦術と人間性そのものに魅了され、独自に進行していた人格転写型兵器計画の素材として、記録された戦術ログと遺体の残存部位をもとに試作端末を構築する。
それが、《人格転写型・対化物戦闘支援用兵器 廿漆號(クロブチ)》である。
セッション履歴
No. | 日付 | タイトル | 力の向上 | GM | 参加者 |
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キャラクター作成 | 先制値+2 |