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（隷印は足首に数字：滑稽な備品）

暮明家先代当主　暮一郎様の代からお仕えしています執事の鉄倉牧成と申します。
お気軽に”牧成”とお呼び下さいませ。
はい。半鬼として生を受けまして過去には対鬼組織に所属しておりました。
これは、旦那様だけが知るところ。他の方々には秘匿とさせて頂いております。坊ちゃんにもです。
その組織に属していた頃に、とある業血鬼に挑み大敗を喫し這う這うの体で逃げました（一瞬、視線が下に向かう
そうして各地を放浪していた折、旦那様に出会いました。
私の事情を察した上で使用人として雇用頂ける事になりどれだけ感謝の意を述べたらいいのか
・・もうそれも叶わなくなってしまいましたが。

あの日は休暇を頂いており屋敷を離れていたのです。
屋敷に居合わせなかった事、如何程後悔を尽くせばいいのでしょう。
壊滅した街、一人残された坊ちゃん。ご息女旦那様奥様・・
申し訳ございません。脳裏に思い描くだけでも辛い光景なのです（固く拳を握る

それからは一層、暮明家の存続、坊ちゃんをお守りする事に心血注いでいる所存です。

・・とは言うもののまた先日業血鬼の襲撃を許してしまい、弁解の余地もございません。
遠くで、近くで私が大切なものをその手から滑り落ちるのを何処かで嘲笑われているのでしょう。
いつかこの・・いえ死場も探せぬ臆病者でございます。

どうか、その時は　夜晴坊ちゃんをよろしくお願い致します。