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硬質に輝くダイヤモンドの髪に、光を反射するルビーの瞳。

人が愛を証明するために贈るダイヤモンドという概念に、ひとりの男の切実な妄執がきっかけとなって生まれ落ちた。
愛の為に削られ、輝き、愛を証明し、愛を裏切り、愛を失う輝石。不変の愛を祈って削られ、愛がさめれば手放される運命が、愛を持たない源祖として形どられた。

人が愛の輝石にかける思業は複雑で統一性に欠けるもので、源祖として強靭ではない。そのためほとんど自我を持たず、己から吸血することもなく消えゆく儚い存在のはずだった。ほとんどただ座っているだけのお人形。太陽への恐れを知る前に、太陽によって世界へ還るところを、秋人に繋ぎ止められた。
秋人とブラッドパスを結んで初めて自我が芽生える。

ひな形とも言える女性と生き写しの容貌でありながら、人外そのものの髪と瞳。そして正反対の性格をしている。
今はまだ己の自我に戸惑っているが、時がたつにつれ活発かつ、明るく朗らかで、軽やかな性分が表に出てくるだろう。

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