発育の良い体をした狼族の少女、生まれつき下腹部から右腰に掛けて、見慣れない紋章が刻まれているが、其れの知識は持ち合わせていない。
　白狼であり、尻尾から髪の毛、耳に至るまで白い毛となっている。
　かわいい顔はしているが、表情は無、変わることもあんまりない。

　多くとことに興味を示さない、示すことがあるが非常に反応は薄い。
変化も好まず「ありのままの環境を残すことに最善を尽くし、他人の意志を尊重し、自らの意思を信じること」を信条としている。
　喋り口調は基本敬語から武人口調、砕けた口調と、シチュエーション次第ではかなり変わってくる。
とはいえ、砕けた口調で喋る相手は、この世にはもういない。

　　特に何も抱いていない。
　からっぽといえばからっぽだ、復讐すら考えていない。
　ただし、「あの日」の主導者については知っており、恐らく首を差し出されようが許すつもりもない。
　ただ安直に「あの日の出来事」を突こうものなら、平静を乱し走り去る自信がある。

「ありのままの環境を残すことに最善を尽くし、他人の意志を尊重し、自らの意思を信じること」

両親から教わった、武士としての心得や技は、集落の子だと知られるのを恐れ、未だ覚えてはいるが披露することはない。
しかし、本人は意識していないがその片鱗自体は「見る人が見ればわかる」ようだ。
今は、拾い主から叩き込まれた技などが主体となっている。

体で覚えた技を本能のままに振るっているが、一撃一撃はとても軽い。
代わりに、生まれ持つ瞬発力を生かし一瞬の間に無数の斬撃を浴びせることができる。
攻撃の瞬間は「見る人が見れば見切れる」が、ゆらりと蛇の様に近づき、射程圏内に入れば相手が対応できないうちに切り刻む。
傍から見れば、戦闘中の彼女は何処か、狂気に満ちている。
　しかし「見る人が見れば」恐怖に満たされていることも知るだろう。
　「何かに恐れて、必死に逃げているかのようだ」と。

大気のマナが反応し、まるで闘志が具現化したかのように紅いオーラを纏う。
自身曰く手加減抜きの状態。
　ただし本気の最中は、自身の技に武器が耐えきれず壊れてしまい、お陰で無数の刀をナマクラにしている。
　以降、得意の短刀を手放し、ナイフを使い捨てるスタイルへと変わった。

今はもう、溜池となり水底深くに沈んでいる。

まだ自身の意思が何なのか、自分でもわからない。
わかっている気もするが、明確に言葉に出来ないのだ。
ただ明確に分かっているのは、殺戮はしたくない。
殺戮を楽しむような真似は、誰かの犠牲を仕方のないものとして捉えることは、絶対にしたくない。
　しかしあの日の幼い「***」が、心の奥底で呼びかけてくるのだ。「皆殺しにしましょう、復讐ですよ、殺戮を楽しみましょう」と。
　「もう休んで、いいんですよ？」と。

　・好きな物：甘いもの、変わらない日常
　・嫌いな物：辛いもの、燻っている自分自身

・甘いものを食べてる時、滅茶苦茶顔が和む、尻尾も良く揺れ、そういう意味では表情が豊かだ。
・普段サラシで覆っている為気にされることはまぁまぁないが、脱ぐと立派なものを持っている。どうしてこんなに育ったのか、本人が一番困っている。
・水浴びを毎日何処かで行おうとするが、極稀にカウンター用に水着を着て現れる。カウンターナイフの投擲は、誰かさん曰く「一番キレがいい」らしい。
・水着に関する知識は足りなかったようだ、言われたことを素直に聞き入れまさかの白スク水購入である。
・実は体の色んな箇所にナイフを隠し持っている。
　ジャンプさせると揺れる二つの山と、極稀に落ちてくる暗器に目が映ることだろう。