……思い出すのは師の武骨な背中だけだ。

母は私を生んでまもなく亡くなったそうだ。父も男手１つで幼子を育ててくれたようだが聖戦とやらで物心つく前に亡くなってた。
戦災孤児として私を受け入れた村も、しばらくして妖魔共の襲撃により廃墟と化したそうだ。
…全く覚えてないんだが、その襲撃の唯一の生き残りが私で その時妖魔に喰われそうだった私を救ってくれたのが師匠らしい。

以降その人を師と仰ぎ、何処行くにも付いていったそうだ。
師は無口な人で何も教えてくれなかった。それでも師は追従する私を拒絶することはなかった。
しかし、今思えば幼子の歩幅で大の大人の行軍に よく付いていけたものだと感心する。
師との旅路は険しいものだったが楽しかった。そして生きる術というものを教わった気がする。

師と共に大陸東方に渡り幾年かした頃…。
沿岸都市クリスタに滞在していた私と師匠。そこへ何の前触れもなく妖魔と魔族による大襲撃が起きた。
都市の衛兵も、大国の兵士も魔族には敵わなかった。１つ、また１つと都市の周りの砦は陥落していった。
師は私をエリンディル大陸への避難船に乗せ一言「…行ってくる」と言い戦火の中へ消えていった。

…師匠とはそれっきりだ。生きているのか死んでいるのかさえわからない。
ただ１つはっきりしていることがあるんだ。
私はあの人の弟子で、あの人の背中を見てきた。
私に生きる術、歩む先を導いてくれた師に感謝し、今この時を精一杯生きよう。
………いつかあの人に出会うその日まで。

・一人称:私（わたし）
・二人称:あんた、おまえ
・三人称:あいつ
・性格はクールだけど芯の部分に熱い感情も秘めている。
・基本どのような相手にも一定距離を保とうとする
・ファザコン、師の背に父を重ねているのかもしれない（本人は否定or無自覚）
・果て無き冒険を続けていく中でいつの日か、神の領域に到達することとなる
・戦闘スタイルは師匠譲り
・煙草も師匠が吸っていたからなんとなく