容姿・経歴・その他メモ

カリス　・・・　ギリシャ語で「恩寵」の意味。もしくはポルトガル語で「聖杯」。
アフェット　・・・　イタリア語で「愛情」の意味。
愛の恩寵。それは幼馴染に向けたものか、親から彼女自身に向けられたものか。

いまのところの想定
CL６：転職、クラッド２、サプリメント
CL７：クラッド３、アロマフラッド、ポテンシャルＰ
CL８：クラッド４、オイントメント、スピードエイド
CL９：クラッド５、、ドリンク１、

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エリンディル地方西方の、とある大きな街の出身。
そこで剣闘士をしていたヒューリンの男性とレムレスの女性の間に生まれた、ハーフブラッドのヒューリンの少女。

・・・だった。

肉体的な情報が半分しかない交配のためか、レムレスという異界の民との交わりのためか・・・カリスの身体は非常に弱く、生まれつき不治の病に侵されていた。

カリスの両親は、身体の事がわかるとすぐに田舎の村に引っ越してカリスを療養させた。
両親はカリスを田舎に置くと街に戻った、闘技場で高い薬代を稼ぐ必要があったからだ。

ベッドからほとんど起き上がれないカリスは、本を読んで過ごすくらいしかする事がなかった。
そんなカリスの面倒を見てくれたのは、近所に住んでいた同じヒューリンの女の子だった。
彼女は毎日、カリスの家に様子を見に来ては、時間になると薬を飲ませてくれた。

窓の外の世界に憧れるカリスに、彼女は色々な話をしてくれた。
それはカリスにとって、とても輝かしいものに思えた。

・・・そんなある日。妖魔の軍勢が村を襲った。

村に火の手が上がるも、動けない自分。
羊の頭蓋を被った黒い肌の大男が、壁を天井を壊しながら部屋に入ってくる。
カリスを逃がしてくれようと様子を見に来た、幼馴染の母親も妖魔の攻撃からカリスをかばって死んだ。

自力では歩くこともままならないカリスは逃げることも叶わず、羊の頭蓋を被った黒い肌の大男の手にかかった。
ひらすらに嬲られ傷つけられ、もはや手の施しようのない致命傷をカリスに与えると、大男は満足したのか立ち去って行った。

―ーー直後。幼馴染が部屋にやってきた。

半分ほどになってしまった自分を抱きしめながら泣く幼馴染の腕の中で、カリスの意識は閉じていった。


・・・・・・そのはずだった。


次に意識を取り戻した時、カリスは自分の遺体が焼けるところを上から見ていた。
全滅した村で、幼馴染が泣きながらカリスの身体を火葬している。

最期だと思って、想いを伝えて別れの言葉を告げただけけに・・・その背中に話しかけるのは、少し気恥ずかしかった。

・・・・・・

後から知ったのだが、どうやらカリスは確かに一度死んだ。
ただし、母親がレムレスだったことが原因なのか、死後にレムレスの霊体として活動する事ができるようになったみたいだ。
死んでしまったカリスの人生は、もうとっくに終わっている。
でも、願わくば・・・復讐の炎で身を焦がす大切な幼馴染が、せめて笑顔で結末を迎えられるよう、少しでも何かを手伝おうと思ったのだった。

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