容姿・経歴・その他メモ

３行で　・サンショウウオだいすき
　　　　・サンショウウオを助けた拍子に異世界に転移した
　　　　・サンショウウオだと思ったのがアエマの眷属だった

◆
えと、はい、あの時はそりゃあ死んだと思いました、けど‥‥‥大好きなサンショウウオを助けるために死ねるのなら、人生悪くないんじゃないかな、なんて‥‥‥えへへ、考えてました。崖下へ落ちながら。

何度もその山には行きましたけど、あのサンショウウオは余りにも美しくて、一目で見惚れちゃいました。
え？はい、何度もですね、学校がない日は大体‥‥‥部活？友達？いませんけど‥‥‥えぇ、はぁ。
‥‥‥話、戻します。

それで、枝から崖に落っこちそうなその子を見て、一も二もなく飛び出した訳です。咄嗟に引っ掴んだクーラーボックスの中なら落ちても無事かもしれないって、思ったので‥‥‥。
うっ‥‥‥いや、そのぉ、はい‥‥‥。冷静になってみれば変なのはわかりますよ、日本どころか世界中どこにもいない、真っ白で猫くらい大きなサンショウウオなんですから。

で、でもですよ、いくら変だと気づいても、分かるわけないじゃないですかぁ‥‥‥その子が異世界の女神の眷属で、こっちの世界に迷い込んでいて、帰るための次元の裂け目を見つけて、まさに飛び込んでいる瞬間だったなんて。
あ、いえ、サンショウウオは二つに裂かれても再生するという伝説があるほど治癒力に優れた生き物です。泉と河、そして癒しを司る豊穣神の眷属の姿としては、むしろ納得できます。


あっ、すす、すいません勝手に話しちゃって‥‥‥え、その後、ですか？‥‥‥目が覚めたら優しそうな女の人に平謝りされました。
アエマ様ーー豊穣の女神様と名乗られましたが‥‥‥考えたこともなかったんですけど、女神様ってそりゃあ極まった陽キャなんですよね‥‥‥、余りの陽の気配に直視できませんでした。

えっとそれで、ここが異世界であること、今やってきた道は人が通るものではないため、同じ方法で帰るのは命の保証が出来ないこと、を伝えられました。‥‥‥信じたのか、ですか？
えぇ、まぁ‥‥‥頭の中身でジュースでも作られたようなひどい体験をした直後でしたから……もう絶対にやりたくないです。

それに、この世界にもサンショウウオがいることが分かったので、あっちの世界に未練なんてありませんし。
‥‥‥あの、なんですかその目は、女神さまも同じような顔で曖昧に微笑んでましたけど。

それで、アエマ様からこの街に送り出してもらったんです。……この一件で私に懐いてくれた、この子と一緒に。
ふふ、本当に、感謝してもしきれません。出来るだけ恩返ししないと、ですね。
あ、この髪と瞳ですか？　えへへ、これも女神様からの贈り物で、この子とお揃いにしてもらったんです。
どうですか？この白と紅。


◆余談◆

　椒　　　山椒魚
山女魚　　　女

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