◯転移前ライフパス
人間性：普段はドライなふりをしているが、本当は家族思いである
立場：その他/貴族
大切表：悲しき離別

そこそこいい家柄の生まれ。高い教養を享受しつつ、それでも彼なりに平凡に穏やかに過ごしていた。が、怪人被害に合い、家族を皆殺しにされてしまう。一人生き残った彰輝は復讐を決意。人体改造を受け、戦うための力を得て、日夜戦いに身を投じた。穏やかで優しい性格は鳴りを潜め、無慈悲で冷徹な幽鬼のような姿を見せるように。
その後、自分とは違う由来の、けれど同質の力を持った青年と邂逅。ぶつかり合い、衝突を繰り返しながらも少しずつ分かり合い、ライバルで友人と言える間柄まで仲良くなる。それに伴い、本来の人の好さや穏やかさが少しずつみられるように。

時を重ねるにつれ、周りとの絆を深めていく彰輝。けれども復讐心は捨てられず、何より得た絆を守るためにも強くならねばならず。過激化する敵組織との闘いに備えるため、人体改造を繰り返し、段々と体がそれに耐えられなくなってくる。能力自体も使用後のバックファイアがあるタイプのものであったため、どんどんと命は削れ。…ついには「次に戦えば力に呑まれて消滅する」という段階にまでたどり着いてしまう。

周りは彼を止めた。友人とは喧嘩した。それでも、彰輝は戦う選択をした

「…わかってるだろ。お前一人で組織に対抗なんてできない。それだけの戦力差がある」
「この戦い、絶対に勝たなきゃいけない。切り札であるお前をその辺の戦力にあてがって、首領と戦う前に消耗させるわけにはいかない。…そうじゃなれば、押し負けるのはこちらで。被害に合うのは一般人や周りの大切な奴らだ」
「…俺はずっと自分のために戦ってきた。俺の心のために、力を振るってきた。…一回くらいさぁ、人のために戦わせてよ」
「アイツらが憎いから戦うんじゃなくて。誰かの大切が壊れないために、俺が失いたくないものを失いたくないために…守るための戦いをさせてよ」
「そうじゃなきゃ、俺はずっと力に囚われた鬼のまんまだ。…人であるために、お前みたいなヒーローの真似事させてよ、お願い」

最終決戦。ギリギリまで止められながらも、それでも押しとおして戦いに参戦した彰輝は、まさしく戦鬼がごとく活躍し。危機に陥った友人の命を繋ぎ、燃え尽きつつある体のエネルギーを利用して、敵の首魁に大きな一撃を食らわせる。そして、その一撃が逆転の最初の一手となり。友人は、敵の首魁を、打倒した。…それを見ながら、彰輝は身体の端から消滅していった。かつてのような穏やかな笑顔を浮かべながら

「やっぱりお前、最高のヒーローだよ」
「悪いな、頑固で。でも、俺、今度は…守れたんだ」
「昔の俺に、ようやく戻って…憧れてたヒーローみたいになる夢が見れた」
「…ありがとぉ、ヒーロー。ごめんね、友達。…アンタに会えて、俺は最高に幸運だったよ」




あれ？なんで…感触があるんだろう。俺の体は薬と機械でガタガタで、肌を撫でる感覚なんて、忘れたはずなのに。
いや、そもそも…俺の体、燃え尽きて、消えたよね？アイツを助けて、見届けて…消滅した、よね？

「…ここ、どこ？」

※創作です。実際にこういうシリーズがあるわけではありません

「仮面ライダー・レイズ」シリーズに登場する、ライバルキャラ兼味方ライダー。序盤はレイズと争ったりすることも多いが、中盤以降は味方として立ち回る機会が増える。