容姿・経歴・その他メモ

履歴

マジェラニカ大陸の過酷な環境で人々の生活圏を確保するために、錬金術で地形を変える技術が発達した。庭園術である。
特に大陸西部の沼地地域アディではネヴァーフが多く集まり、錬金術の研究が盛んに行われた。アディ地域には庭園術の実験場が点在し、その中には庭園術の奥義といえる《シャングリ・ラ》により永続的に草花が満ちる場所があった。アディーラと名付けられたその地がフィールの発生場所である。

人工的な環境ともいえる庭園術で作られた草原で生まれたフィールは、一般的なフェイのような奔放さは少なく、人との関わりを深めていく。
フィールとそこに住む人間たちとの関係は良好だったが、そこにはやはり種族の壁があった。
彼は仲間を求め、自身も錬金術を学び、庭園術の発展に携わっていく。
そして何百年が経ったか、庭園術が体系化され、術者であるガーデナーが数を増やしていく中で、庭園術を起源に持つグレムリンの数は増えていった。
マジェラニカ大陸で十分同族が生まれる下地ができたと考えたフィールは、他の大陸に思いを馳せた。
そこでは同じように同族が生まれているのか。庭園術が広がれば新たに生まれることがあるのか。

まだ見ぬ仲間に会うため。さらには仲間を増やすため。
フィールは海を渡り、旅に出るのだった。

他の大陸では同族は少なかったが、庭園術が少しずつ広まり始めており、稀に出会うことがあった。そうした時はしばらく――フェイの感覚で――留まり、庭園術を普及させていった。

人間と触れ合う機会も増えていき、彼らの独特な発想に驚かされることもあった。
かつて交流を深め、エリンディル西方で再会したラディ（カラドフィレグ・イシルシラ）が身を寄せているウェズリー家の娘、メアリー・ウェズリーもうそうした人間の一人である。
世界を解体せんとするその思想は、グレムリンという種族への理解を深める助けとなるだろう。

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