元は地球のスウェーデンの森近くの村でドルイドと魔女をしていた女性がエリンディルへ転生した姿。
転生前の名前はビローグ・エレオノーラ、先祖代々ドルイドの家系であるビローグ家の一人娘であった。
父親はエレオノーラが生まれてすぐに母親であるビローグ・リースベットとその祖母との育成方針で対立し離婚。
以降は女手一つで育てられる傍らでドルイドと魔女の修行を叩き込まれた。
また、物心ついた頃から手元がようやく見える程度の弱視で、動物の力を借りて生活していたと言うがこれは転生後も受け継がれている。

転生するきっかけとなったのは、成人を迎えた年の夏の夕暮れ。
その日は夏だと言うのに、冬のように寒く、非常に嫌な予感がしていた。
日課となっている夕日への祈祷のために森へ入った際、今まで見たことがないほど巨大な狼。
それこそ象よりも二周りは大きい狼とエレオノーラは遭遇した。
その狼の神秘さにしばらく釘付けになっていたエレオノーラだが、次の瞬間にはその狼の巨大な牙が自分を貫かんとしているとこで完全に意識が飛び、二度と目覚めることはなかったという。

しかし、次に意識を取り戻した時には霧深い森の中。更に目の前にはアプロディテというギリシャ神話の美の女神と言っても過言ではない女性が立っていた。
女性は自らを女神と名のり、エレオノーラに対して「貴方は巨大な狼に食べられてその一生を終えました」とストレートに言われる。
だがエレオノーラは「そうなんだ～」としか思わない、なぜなら『自然から命をもらって生活しているように、また自分たちも最期は自然に命をもらわれる』というドルイド(？)の思想が根底にあるから。
なので、動物に食べられることはドルイドとしてこの上ない栄誉だとか。
しかし、女神は若干言葉を濁しているようにも思えた。エレオノーラがそれを詰めることはなかったが。
女神は「貴方に第二の生をエリンディルにて授けましょう、私の頼みを聞いてくれるのであればですが」と。
エレオノーラは「私の希望を聞いてくれるのであれば」という条件返しをし、お互いに了承した上で話を聞いた。
「後500年以内に魔王を倒してください」女神の頼みはそれだけ。
「自分、それ長すぎひんか？」エレオノーラは思わず日本は大阪の漫才で知った『ツッコミ』を女神に入れる。
しかし女神はニコニコしてはぐらかすだけ。

「では、貴方の転生時の願いは叶えられる範囲で叶えますので頼みましたよ」
「なんやねんもう、まあええわ。断ったらウチ、この先転生できるか分からへんもん」
こうして、ビローグ・エレオノーラはヴァーナ：アウリルのリェスヴォルフとして転生した。