ログレスで白いサムライと言えばいの一番に呼ばれる冒険者。
誰に対しても態度を変える事はなく、一国の王だろうとその調子は狂わない。

会得した流派（ジゲン流刀剣術）を、自身が有名になることで世界へ広めようとしている。
齢15歳の少女とは思えない程のフィジカル、バトルセンスを持っており、可愛らしい見た目とは裏腹に、戦闘には容赦が無い。
強い者を好み、己より強い者を倒すことで、己が会得した流派がより優れている証明になると本気で思っている節がある。
良く言えば裏表が無く、悪く言えば他人に興味がない。
何かを得る為には犠牲が必要なことを容認しており、この世が弱肉強食の世界だと理解している。

農村生まれ、略奪者により実両親死亡
放浪者に拾われ育てられるも5歳の頃に放浪者も死亡
その後、とある村のサムライに拾われ剣術を教わる
サムライの死後、教わった流派を広める為に冒険者に

グランフェルデンから離れた小さな農村で生を受けた少女。
しかし、無法者共の略奪に巻き込まれ、村は破壊され、両親は他界してしまう
偶然略奪行為を眼にした放浪者が後の村を散策し、何の因果か亡き母の腕の中でまだ息のある赤子を拾ってしまう
拾った赤子を売る勇気も無く、捨てる度胸も無いまま名前も付けずガキと呼び育ててしまった放浪者
日々、赤子が成長する様を見てきた放浪者は、いつの間にか子への愛情を意識するようになった
子が立てるようになり、見聞きが出来るようになった後は、己の生きる術を子へ教えていった

しかし、放浪者との生活にも限界が訪れる

娘が５歳になってすぐ、原因不明の熱に侵された
日に日に衰弱していく娘を見て、放浪者は助けを求め足掻いていた
しかし、放浪者に対し世間が優しくする訳も無く、医者を頼り、町を頼り、国を頼っても誰も助けてくれなかった
何処を頼っても助けを得られない放浪者が最期に下した決断は、人を傷つける覚悟だった
名も知らない村に忍びより、使い慣れない刃物を手に、一番大きい屋敷へと踏み入った
金目のモノを奪い、家を漁る最中、家主と相対することになってしまう放浪者
刀を手に持つ家主に動揺するものの、決死の覚悟で戦うことを決意する
家主との戦闘は思いもよらぬ方向へ進み、武器を振り下ろせば家主を殺せる状況へともつれ込む
そんなタイミングで放浪者の視界に映ったのは、家主を守ろうと立ち向かってきた小娘だった
小娘を自分の娘と重ねてしまった放浪者は刃物を振り下ろせず、一瞬の隙を見逃さなかった家主に斬り伏せられてしまう

家主は死にかけの放浪者へ、何故今のタイミングで自分を殺さなかったのかを問うた
放浪者は、娘と重ねてしまったことを吐露し、唯一の気がかりである娘のことを語った
涙を溢しながら謝罪を述べ、血を流す放浪者を見た家主は、放浪者に娘の居場所を聞いた
娘の病を治すと約束し、居場所を聞いた家主に、放浪者は感謝の言葉を紡ぎ、息絶えた

放浪者を家の脇に寝かせ、放浪者の住処へと歩を進めた家主
言われた通りの場所に1人残されていた訪露者の娘はかなり衰弱した様子だった
うわ言のように父を呼ぶ放浪者の娘を、村に居る医者の元へ届けて処置を頼んだ
適切な処置により、無事体調を回復させた娘は家主の家で生活することになる
家主は自分のことを父親の知人だと語り、父は今遠くで仕事をしているから帰ってこれないと伝えた
放浪者の娘は素直にそのことを受け止め、父が返ってくるまで家主の元で生活することになる
家主の家には、家主の他に自分より一回り歳の離れた娘が居た
その娘はアカネという名前で、家主の一人娘だった
その他にも、門下生と呼ばれる生徒が何人も居て、父と二人きりで生きてきた自分にとって初めての環境だった

放浪者にガキとしか呼ばれてなかったことを知ったアカネから「ソウカ」という名前を貰い、共に家主から剣術を学んだ
しかし、ソウカが13の頃、悲劇は再び訪れる

家主の心臓病が悪化し、寝たきりになってしまう
病の状況は絶望的で、保って数日が限界だと医者は述べた

己の死期を悟った家主は、ソウカを呼び、自分が隠してきた事実を語った
しかし、ソウカは遥か前に父が死んでおり、裏山に墓がある事を知っていた
ソウカは全て聞いた上で、私は大丈夫だと家主に微笑んだ
真実を知っても尚、家主の事を第二の父だと感謝を述べたソウカ
家主はソウカの頭を撫で、泣き顔でこの世と別れを告げた

家主が居なくなった後、アカネと共に今後をどうするか話し合った
アカネは村に残り、門下生達を教える立場になる選択を
ソウカは教わった流派を広める為、冒険者になる選択を取った

そして、齢14の誕生日を迎えた日、ソウカは村に別れを告げ、1人で冒険者となるべく歩きだした