身長：121cm
体重：秘密
真っ赤な髪が特徴でドワーフとしては細身。顔つきだけならヒューリンの同年代の女性のようにも見えるのだが、同族には老け顔と言われるのがひそかな悩み。

両親は騎士であり、裕福ではあるが厳格な家に生まれた。幼い頃より厳しく鍛錬を積まされて育っていった。
15歳になりそれなりに武器を振えるようになった頃、いよいよ実戦をと従軍が決定する。
任務自体は近郊の森に出没した大型魔獣の討伐というありふれた物で、親交の深いイミト家と合同で行うこととなった。両親とイミト家当主。それに自身と両家から数名の従士が連れ添うという両手の指にも満たない小規模な討伐隊だったが、優れた騎士達はその任務を難なくこなした。
自分が討伐の役に立っていなかった事を悔しく思いつつも親たちの勇猛さを称え、いつかは彼らのような立派な騎士になると語りつつ、任務からの帰還の準備を始めた頃、討伐隊に悲劇が訪れる。

強力な魔神がどこからともなく現れた。
両親は勇敢にも先陣を切ったのだが真っ先に殺されてしまう。目の前で起こったことが理解できず茫然としていると、その間にも仲間が殺されていく。ここで死ぬのかと思考したところで、イミトが視界を覆う。次の瞬間腹部に強い衝撃が走る。
薄れゆく意識の中なにが起こったのかを確認すれば、どうやらイミトは自分を庇おうとしたらしいことを理解する。しかしその献身も空しく魔神の攻撃は彼を貫通し、二人まとめて葬られたのだろう。そこまで頭が回った所で気を失う。

目覚めた時にはベッドの上だった。通りがかった冒険者の一党が辛うじて息のあったムーナを連れ帰ったらしく、街に戻ってからも1週間ほど生死の境を彷徨っていたと告げられる。魔神の一撃はわずかに急所を外れていたそうだ。しかし他に生存者はおらず、討伐隊は文字通りの全滅となっていた。しかし、悲劇はそれだけでは終わらない。

討伐隊に下された処遇が聞くに堪えないものだったのだ。
マルムグレーン家は騎士としての役割を継げる者がいないということで取り潰し。ここまでであればまだ納得できた。自身も一人の兵としては戦えるだろうが、主だった従士は両親と共に殺されたこともあり、まだ子どもだった自分では家を維持できなかったから。しかし、イミト家に与えられた処遇はその名誉を損なう内容だった。
討伐隊の中で唯一背後から攻撃を受けて死亡していたということで「敵前逃亡した臆病者」というレッテルまで張られていたのだ。イミト家は長男が十分に跡を継げる見識を備えていたのだが、その名目を以って、自家と同じく取り潰しとされていた。
その事に憤慨しすぐに抗議をした。イミト家当主は自分を庇おうとして亡くなったのだと叫んだが、両家の代わりも既に選出されており、全く聞き入れてもらえなかった。

自身の無力を感じつつイミト家に当主の最期について話をして詫びると、長男であるネアーヴァは名誉を取り戻すべく、まずは冒険者として活動を始めると言う。
それならばと、自身を生かしてくれたイミト家の友諠に応えるべく、彼の活動に尽力することを決意する。
自身も冒険者としての登録を行い、新たな人生を踏み出すのだった。

生真面目で律儀。自身の口調は堅苦しくはあるものの、まだまだ自分が幼いという自覚があり、砕けた態度を取られるのは特に気にしない。そういった性質や態度は一人前として見られたいという願望からでもある。
他者を気にかけ気を遣おうとするが、その手法や程度がズレてしまう事も多い。