アヴェルシア生まれの魔女。元々母子家庭の娘。
　「アヴェルシアの服属」の際、母親に連れられて祖国から脱出。それからは母親と共に戦火を逃れるように拠点を転々と変えて生活していた。そのため、放浪生活には慣れが見られる。
　7年前に母親は他界。若くして孤独の身となるが……それからは、母がやっていた情報屋を引き継いで暮らし続けた。
　趣味は知識の収集。特に「外の大陸」に興味が強く、「うろ覚えエリンディル東方ガイド」は愛読書。それ以外にも、外の大陸から流れてきた書籍は積極的に収集していた。
　懐に余裕があるわけでもないのに、「外の知識」を集める様はまさしく本の虫と揶揄されたが……その知識が、「大崩壊」の後から現れた、妖魔達への対処に役立った。
　それからはその知識も売れるようになった関係で、懐にも余裕が生まれるようになり。一層、知識の収集へと多く手を出すように。
　アヴェルシアが復活してからは、母の墓標を作るためにアヴェルシアへ戻り、情報屋を続けた。冒険者としての活動を始めたのは最近のこと。
　そうして活動し始めた直後に転移へと巻き込まれ……気がつけば、彼女は見知らぬ古都に立っていた。

　元より、天涯孤独の身の上。新しい知識を得るには事欠かないこの飛行都市を調べ尽くすつもりで、彼女は活動を開始した。
　情報屋は、表向きが古書店となっている。

「古書店、『書鈴庵』という、古本屋を営んでおります。」
「店舗にある鈴で呼びつけ、『世界に一つの、特別な本を作って欲しい』と仰っていただければ……貴方の持つ、お金や情報を対価として……貴方が必要とする知識や情報をしたため、提供致しますわ。」
「流言、世情のような情報まで扱っておりますので……是非、ご用命を。」

・知識欲の権化。余裕ぶってるが未知の事象に出会うと内心興奮する。たまに化けの皮が剥げる。
・冒険者は副業。情報の仕入れの一環でもある。
・若干茶目っ気がある。