大学一年生。サークル活動には入っておらず、基本的にはアルバイトと大学生の二重生活をしていた人物。
　趣味は音楽で、自分でギターを弾いたりなどしていた経験がある。ただし腕はそこそこ止まり。iPod愛用者でもあった。
　家族は母と妹。父は逝去済み。バイトは基本的に家計の足しと、学費用。余裕が出来た分だけ、自分の小遣いとなる形だった。とはいえ、母に頼まれたわけではなく、自負担をかけさせる分の埋め合わせで自分から言い出した側面が強い。
　自動二輪の免許持ち。

───異世界人の召喚および尖兵化実験、その被害者。
　彼はアースランのセルノーグ領にて、邪神官達により召喚された。
　ワケもわからぬまま、召喚された直後に拘束されけ
。鞭を渡され、瘴気をひたすら浴びせられながら……戦うことを強要された。
　それを拒否すれば……傷つけては回復する、という手段で拷問を施され。仕方なく戦えば、その相手は同じ人間で。
　死にたくないという思いから、瘴気漂う戦場の中で必死で泥仕合をした末……相手を気絶させるつもりが、そのまま殺害。覚悟も決まらぬままに、その手を汚すことに。
　その後の闘いも、心を開きかけていた世話役だった少女と闘い、殺害を要求されたり……獣と死闘を行わされたりし続け、精神がどんどんボロボロに。
　邪神官達に憎悪を燃やし。狂い。……身体が瘴気により変異すれば。狂ったままでいる時間が増えるようになって。
　そうして……意識がほとんど常に、狂気に支配されるようになった頃───彼のいた施設が、アルカへと転移。
その際に拘束が破壊され、彼は憎悪と狂気のままに邪神官達を惨殺。以後、冒険者により鎮圧されるまで残党を狩り続けていたのでした。

　現在はアルカでこの世界についての説明を受け、帰還方法を探すことを決意している。戦闘は出来れば避けたかったが、最も手早く稼げること。また、実力がこの世界での自衛能力に繋がることから、戦場に身を置くことを決めた。……決めた理由の中に、手を既に汚してしまったことへの諦観がないと言えば嘘になる。
　現在の所有物は、転移時の荷物を施設の残骸から発掘したもの。お気に入りのiPodやギターが見つからなかったことが、落ち着いてからじわじわ響いている。