浅黒い肌、緑色の髪、金色の瞳を持つ少年
　肌、髪、瞳の色などは父親似であったが、顔立ちは母親に似ている。
　アースランから逃亡している身の上なため、顔を隠すために仮面をいつもつけている。

　両親は邪神を信仰していた裏切り者として、火炙りになった。
　父はグライアイだったのだ。
　幼い頃に、コップが落ちたのを思わずといった様子で見えない何かで止めていたのを見てしまった。
　幼心にかっこいいと思ったが、父は内緒だと言っていた。
　その日から、父と同じことができないかと隠れて練習するようになった。
　しかし、父のように見えない手で物を掴むことはできず、更には周囲にもなんの練習をしているのかが、どこからかバレてしまった。
　私たち一家は迫害されるようになった。
　なにも悪いことなどしていないと言うのに…
　そして、私が練習などしたせいで…両親は火炙りとなった。
　幼い頃から見ていたが父は、グローヴィス教徒だったのに…
　俺は犯罪者の息子として、見逃され…秘密施設へと送られ、そして、邪神教徒と戦うための使い捨ての駒として育てられることになった。
　そんなある日に、神からの啓示を受けた。
　その啓示は神のものからか、それとも悪魔の囁きかはわからない…ただ、アースランから抜け出すための方法を知ることができた。
　俺は、施設を抜け、そして、アースランから出ていった。
　アースラン…醜くも愛おしい故郷よ…いずれ俺は帰ってくる。
　そして、両親に冤罪をかした輩どもに復讐してやる。
　密航した先でたどり着いた先はマジェラニカ大陸…そこで俺は力をつけることにした。