あるところにひとりの女の子がいた。
彼女は生まれつき人より少し賢く、少し聞き分けの悪い子だったので、大人たちの反感を買いやすい子だった。
彼女は馴染めなかった。

だから、彼女は目立たないように生きようと思った。
けれど彼女は不器用だった。

お母さんは彼女を妖精の子だと思った。
彼女は家に多くの不幸をもたらした。

彼女はもっと目立たないように生きようと思った。
それでも彼女は不器用だった。

お母さんは彼女をお風呂に入れた。
次こそは、目立たないように生きようと思った。

あるところにひとりの妖精がいた。
彼女は生まれつきまわりより少し賢く、少し聞き分けの悪い子だったので、まわりの反感を買いやすい子だった。
彼女は馴染めなかった。

彼女は目立たないように生きたかった。
周りはみんな｜光るものを持っている《光属性》中で、彼女だけ｜何も持っていなかった《無属性》。
また彼女は馴染めなかった。