「出自：放浪者」
　リィエンはセーリアの遊牧民族の子。
　生まれた時から旅と共にあり、定住という概念を持たぬ者だった。
　砂漠を渡る隊商の灯火、夜風の音、月明かりに照らされた砂丘――それが彼女の故郷であり、世界そのものだった。
　やがて無限の砂漠を越え、遥か西の大陸エリンディルへと辿り着く。
　その胸にあるのはただひとつ、「もっと広い世界を見てみたい」という純粋な衝動だった。

「境遇：親友」
　リィエンには、砂漠を共に渡った仲間がいた。
　同じ焚き火を囲い、同じ夢を語り、同じように笑い合う親友。
　だが知らぬ間に、彼女たちは恐るべき運命を共有していた。
　――上位魔族“天魔”アルコン。その魂を百に分け、世界へと散らした“呪いの器”。
　互いに知らず、互いを想いながらも、いつか“魂の引力”により相争う定め。
　リィエンの胸にはまだ、その真実を知らぬ無垢な心が残っている。

「目的：好奇心」
　破壊も、創造も、命さえも――この世界のすべてを見たい。
　リィエンはその衝動のままに冒険者となり、大神殿より“ミスリル銀のメダル”を授与された。
　それは神具探索の使徒にして、選ばれし調停者《ピースメイカー》の証。
　彼女は爆炎と共に今日も旅を続ける。世界を知るために、そして知らずに“天魔”の魂を覚醒へと導くために。
　

　
　リィエンは、父と母の三人で暮らしていた。
　朝には香草のスープ、夜には母の焼く薄いパンの香り。
　父は無口な魔術士で、いつも青い煙草を燻らせながら書物を読んでいた。

　……リィエンはそれを「幸福」だと思っていた。

　ある日。
　外を出歩いていたリィエンが、街の神官に声をかけられる。

「君の母君は、もう亡くなっているはずだが……」
「え？　どういうことですか……？　お父さんも……お母さんも、いますよ……？」

　神官は困惑し、肩をすくめて去っていった。
　リィエンは不思議に思いながら、いつもの家へ帰る。

　家の扉を開けると、
　いつものように母の声が響いた。

「おかえりなさい、リィエン。……今日もたくさん冒険してきたの？」

　その声は柔らかく、
　けれど少しだけ遅れて届いた気がした。

　テーブルには温かいスープ。
　だけどその湯気は、見ている間に薄れていく。
　器を手に取ると、スープの表面に、もう一人の自分が映っていた。

　夜。
　父の書斎。
　彼の指先から光の糸が伸び、部屋の中央に母の姿が浮かぶ。

　父は淡々と幻術を操り、形を整える。
「リィエンのためだ。まだ小さい子なんだ」
　そう、誰に言うでもなく呟く。

　その姿を、扉の隙間からリィエンが見ていた。

「お父さん……お母さん、どうして笑わないの？」

　幻の母は、ゆっくりとリィエンの方へと振り向く。
　口元が動く――けれど声はなかった。
　その沈黙の中で、父だけが涙を流していた。

　翌朝、リィエンは何も言わず、いつものように笑った。

「わぁ〜、お母さんのパン、今日もすごくおいしいです！」

　彼女の明るい声に、父は小さくうなずいた。
　幻の母は、変わらぬ笑顔で皿を並べ続ける。

　……そして、窓の外の小さな鈴だけが、空虚な家で鳴っていた。

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PC名："打鉄花" リィエン･ファン
所属：ブラック･アウトサイダー

性能概要：BS与える投射スカウト。
やりたいRP：人褒めガキ

HP：131　MP：110　防御力：25/8
フェイト：5　行動値：18　移動力：9m　回避性能：5+3d≒15.5
シーン札：スピードリーディング、インターフィアレンス
シナリオ札：インタラプト、レイズチャーム、セイクリッドダンス2、タングル、アデンダム、バーサタイル、アルコンシード

攻撃性能
　攻撃スキル：ワイドアタック、ダブルショット、ライトニングショット
　命中：17+6d≒38
　範囲ダメージ：82+7d≒106.5〈火〉魔法/射撃/19m
　BS付与：衰弱10毒8逆上スリップスタン(全部うまく行ってる場合)

軽減性能
　玉串：4D万能ダメージ軽減/10m以内ラウンド2回

備考：毒と衰弱を与えるスカウトながらもBS無効貫通手段はインタラプトのみ。インターフィアレンスでバーストルビーを失う。インターフィアレンスあまり自信がない。回避無理です！
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[キャラシURL] https://yutorize.2-d.jp/ytsheet/ar2e/?id=PFfoX6