容姿・経歴・その他メモ

ヒール:8D+60
ヒールライズで+36、天狗の下駄で+1D
プロテク:5D+41
ディバインフォース::+80
ビジテイション：+27

メイヘム。
彼女はとある小さな村で、英雄と呼ばれる男女の間に生まれた。
共に人格者であり冒険者としては尊敬できる人間だったが、幸せな家庭を築く才能はなかったようだ。
2人ともメイヘムのことは大切にしていたが、メイヘムの育成方針や金銭の使い方について意見を違えることが多く、家の中では常に言い争いをしていた。

メイヘムは両親から「人間どうし争ってはいけないよ」と言い聞かされ育ってきた。
心優しいメイヘムはその言葉を胸にすくすくと育ち、近くの小規模な神殿に仕えることにした。
神殿ではその争い嫌いな性格から誰とも対立することなく、子供ながらに争いの仲裁役として頼られる存在になっていった。

しかしそんなメイヘムも家の中で繰り広げられる両親の喧嘩を根本的に止めることはできず、神殿でも毎日のようにメイヘムのもとに諍いが持ち込まれる。
メイヘムは両親の仲をとりなし、持ち込まれた争いも仲裁し、せめて身の回りで起こる争いだけでも減らそうと必死で努力した。
だが、毎朝起きれば両親はまた喧嘩しているし、メイヘムの耳に届く争いの報告も全く減ることはなかった。

そんな毎日が続き、メイヘムは15歳となった。
神殿での今日のおつとめを終え、疲れたメイヘムが家に帰ってくるとやはり両親が喧嘩している。
今度は父親の女性関係について揉めているようだ。
いつもなら適切なタイミングで止めに入るのだが、今日のメイヘムは違った。
食事中に両親の前でただボロボロと涙を流し、泣き始めてしまったのだ。

気丈なメイヘムがそんな泣き方をするのは初めてで、両親もさすがに言い争いを止め、驚き戸惑いながらメイヘムを寝床へ送ることしかできなかった。

両親が寝静まった夜、メイヘムは両親の部屋に睡眠と麻痺効果のある香を焚き、外から鍵をかけた。
その後自分の部屋に戻り、窓から外に出て、自らの家に火をかけた。
英雄として讃えられた両親も衰えた上に寝ていては抵抗できず、両親の諍いがメイヘムを苛むことはなくなった。

その夜の事件はメイヘムが疑われることもなく、メイヘムは神殿で暮らすこととなった。

次の日から立て続けに住民の家が放火されるようになる。
全てメイヘムの仕業だが、最初の被害者である彼女が疑われることはなかった。
村人はみな顔見知りな上に動機もなく、外部の人間の犯行だと結論づけられた。
死者が出始めた段階で、「犯人が見つかるまで安全な場所に集まろう」とほとんどの村人が神殿に移り住むことになった。
村人同士の争いは、形こそ変わったものの減ることはなかった。

数日後、自分が見張り当番のタイミングでメイヘムは村人全員が集まる寝所に外側から鍵をかけ、火を放つと村を去った。

数年後、メイヘムはグランフェルデンで冒険者として過ごしていた。
「この世から争いを完全に無くす」ことは一旦諦めたようで、いまは「目の前の争いを少しでも減らしたい」くらいの気持ちでいるようだ。

167cm

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