容姿・経歴・その他メモ

タダでは転ばない精神が逞しい、突き抜けたプラス思考を持つ天真爛漫なグライアイ。
鈍感なわけではなく人並みに凹んだり傷ついたりもするが、自身の感情の面倒を見るのが異様にうまい。

人里離れた奥地で、薬屋を営む両親と平和に暮らしていたが、14の時にフォモールと誤解した冒険者達の襲撃に遭う。
両親の助けと生まれ持った異形のおかげで彼女は無事逃げおおせたが、共に過ごしてきた家族は皆命を落としてしまった。

心に大きな傷を負った彼女であったが、いつまでも悲嘆に暮れているわけにもいかない。自身を生かしてくれた両親も、それを望んではいないだろう。
しかし今後どう生計を立てていくべきか。薬師としての腕は、お世辞にもあるとはいえない。商才がある訳でもなければ、学がある訳でもない。この身以外の資財も無ければ、ましてや頼れる伝手なども無い。
彼女は考えた。自分に強み足りうるものは何かないものかと。そして気が付いた。身寄りがいないことは、裏を返せば弱みがないことでもあるということに。
また、誤解により家族を亡くしたという過去も、世のために役立てられるとも考えた。
その背景を持つ自分が、名を上げ英雄として自らの存在を世に知らしめれば、同じような悲劇に遭う善良な妖魔も減るに違いない。
これらのことを考慮した結果、マールは冒険者としての道を歩むこととなる。

狩漁などの経験はあったが、元々ただのしがない薬屋の娘。戦いについては一から鍛えた。
我流であるため効率はあまり良いものではなかったが、妖魔の身体であるおかげか、自身の身体能力は自認していた以上に高く、また明確な目標もあったため、着実に実力を伸ばしていった。
人間社会に紛れるのは、思っていたほど苦労しなかった。異形の発現部位が衣類で隠しやすい脚部であったためである。
両親の血を引いていることを誇りに思ってはいるが、妖魔の身であることの告白は慎重であった方が良いことは間違いない。

それから、3年の歳月が過ぎた。

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