容姿・経歴・その他メモ

ヴァンスター辺境の出身で街では有名な魔術師の母と学者の父の元で穏やかに過ごしていたが、突如として家が襲われ両親が殺される。
自分は幸運にも生き残ることが出来たが、何故そんな事になったのか思い至ることは何もなかった。
辛うじてわかっているのは、両親を殺したのは見知らぬヒューリンである事だけだ。スピレンは呆然としながらも両親の仇を取ることを固く誓った。そのために力をつけるのだと。
向こう見ずな覚悟の先に当てなどなかったが、母の杖を手に旅立つのであった。
その足取りは何故か帝国首都ではなくグラン＝フェルデンを向いていたが、それが今回の冒険に繋がったのだから言う事はないだろう。しかし、出会う人間が信頼に足るかはわからない。
暫くは自分を隠して昼行灯を演じるのも良いかもしれない。
奴等が、どこかで自分を見ているかもしれないのだから両親の仇は暗殺者ギルドの構成員だ。神聖ヴァンスター帝国は魔族の国であるが、その下で生きる人々は誰もその事を知らない。
何故なら国王が、大臣が、将軍が、多くの権力者が魔族であることに気付いてしまったものは、尽く始末されてきたからだ。
不審なことを口走った隣人が突如息絶える事が都市伝説ではない事を、国民はよく知っている。
だが口々に言うのだ。"あぁ、彼は非国民だったのだ。神を罵るものを神が許すはずはない"と。スピレンが仇を取るには、ヴァンスター帝国の巨大な影に挑まなくてはならない。

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