容姿・経歴・その他メモ

「悪い狼はいねがぁ！？！？」

世界樹近くの町外れ、のどかな田園地帯に生まれたシカの子。
一応は特別な血統らしく、鹿族の中でも特に立派な角を擁する。
雪上での身動きを得意とし、暗がりの中でも機敏に動き回ることが可能。
もしかして：トナカイ

そんな彼女だが、趣味は食べることと眠ること。
寝ていたら勝手に育った心を込めて丁寧に育てた雑草を食べ、時に干し草にして売る。
そんな怠惰な慎ましい生活を送っていたのだ―――あの日までは。

狼のバグベア。
略奪を生業にして生きる、邪悪なる妖魔の一団。
命だけは助かったものの、村は荒らされ、何もかもを奪われた。
幸か不幸か、村には｜金品や資源が《まともな家すら》なかったため、狼たちを利することこそなかった。
……だが、荒らされた｜雑草畑《荒れ地》は、もう元には戻らない。

「許せない…………鹿の顔も三度まで、次会ったら除雪車の下敷きにしてやる！」

かくして、彼女―――スノウは決意を固め、憎き狼を剥製と燻製に切り分けるため、近くの海で修行を開始した。
世界樹はナラのホンデンより大きいので後回しにした。



あれから数年。



鍛えた角は鋼の如く、狼の牙をも凌駕する武器となった。
鍛えた肉体は鋼そのもの、蓋を外せばメロンパンをも収納できるようになった。

これならもう、憎き狼たちには負けない。
一族に伝わる真紅の普段着から、漆黒の戦闘服に着替え、邪魔な装甲部分を破り捨て。

「数百年続く一族の悲願―――いざ行かん、世界樹へ！！！」

とっくに駆除されていた狼は無視して、夢だった世界樹へ。
―――いざ、挑まん！！！

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