解説

　きっかけがあるとつい自他の苦痛や死の姿を妄想して興奮を覚えることがままある破滅趣味者の女。

　実際にそうなってほしいかというとそんなことはなく、自身のそういった妖魔ゆえの歪んだ性癖に対して強い罪悪感を抱いており、可能な限り他者に貢献して人間社会に帰属していたいと願っている。卑屈で献身的な性格。こころの底ではいつも褒められたがっているが、実際に褒められるとびっくりしてぴゃっと逃げる。

経歴

[0歳〜]

　辺境のごく小さな農村にて、人間の両親の元に突然変異的に産まれた産まれつきの妖魔。

　ただの妖魔であればあるいはそのまま棄てられていただろうが、事態を異常にややこしくしていたのが、彼女が【カトプレパスの魔眼】を有していたことだ。

　牧畜の神からの恩寵を無碍に扱ったとなっては、どのような神罰が下るかわかったものではない。

　結果として彼女は、村中の住人から忌み嫌われながら、大切に育てられることとなる。

[5歳〜]

　人とコミュニケーションが適切にとれるようになった頃には既に、彼女は自らの異能の扱いを本能的に習熟していた。
　
　村の畑を荒らす妖魔を倒して欲しいと頼まれ、彼女はいとも容易くそれを為した。想い、描くだけでいい。目の前の妖魔がバラバラになって死んでいく光景を、「魔眼」で「見る」ことで、その景色は現実となった。

　ずっと距離のあった大人たちに褒めてほしくてやったことだったけれど、振り返った彼女に向けられたのは、恐怖と嫌悪の視線だけ。

　結局彼女はその日を境により一層、畏れられ孤立していくこととなる。

彼女が本当に欲しい光景は、孤独な夜に窓の向こうにずっと見つめていた、小さく温かな家庭の温もりであったのだけれど、どれだけ妄想しようとしても、自分が誰かに頭を撫でられ褒められているような姿は、ほんの一欠片だって脳裏に浮かびはしなかったのだった。

[12歳〜]

　無垢だった時代も終わりを告げ、自分というものが村でどのように扱われているのか、薄々理解してくるようになる。
　妖魔であり、異形の邪眼を持ち、他とは比べ物にならない、その気になればすぐにでも村中の人を殺すことだってできてしまう自分。

　距離を置かれるのは自分のせいであって当然なのだと思うようになるのは自然だった。胸に孤独を抱えながら、同種であり外敵である妖魔を村のために討つ日々。

　また時を同じくして、性徴と共に妖魔としての欲求ーー自らの有する悪性についても自覚的になっていく。人生の殆どを占める1人の退屈な時間を妄想を友にして過ごす彼女の、その脳内で描かれる仮想の"いま"は、どんどんと残酷で救いのないものばかりで埋まっていった。そんな自己を嫌悪する胸の痛みさえも、どこか心地よく感じてしまう。

　いつ壊れてもおかしくない彼女の日々に大きな変化を与えたのは、村を訪れた冒険者だった。

[14歳〜]

旅の途中で何日から村に滞在し、村の様子と彼女の様子を見ていた冒険者は、なんやかんやとあった末に彼女を引き取る約束を村長に勝手に取り付けてしまった。
　この近辺の妖魔は既に殆ど討伐されて安全だし、彼女が遠くに稼ぎに行った方がより村は豊かになると説得されては、彼女を腫れ物扱いしたがっていた村としては彼女が遠くに行くことに異存を唱える理由もなかったのである。

　それゆえ、最も強硬に反発したのは彼女当人であった。彼女は自分を育ててくれた親であるその村に帰属していたかったし、感謝され愛されたかった。ーー例えそれが本当は叶わぬ夢であると気付いていてもだ。

　けれど、結局強引に彼女は村を連れ出されてしまう。最後まで抵抗することはできなかった。


　それは、人生で初めて彼女のいままでの努力と生き方を、その冒険者に褒めて貰えたことが嬉しかったからかもしれないし、そうでないかもしれない。

[〜現在]

　数ヶ月旅を共にして色々なことを教わったあと、「やらないといけないことがあるから」と残して冒険者は姿を眩ませた。
　勝手に連れ出しておいて勝手にーーとかなり情緒を破壊されたものの、「もう大丈夫そうだと思ったから」というその言葉はそれなりに正鵠を射ていたのだった。
　相変わらずネガティブと卑屈は抜けないものの、概ねはもう大丈夫だった。どのような力を持っていても、どのような業を抱えていても扱い方次第。
　冒険者は出自で人を差別しないーー彼女を連れ出した冒険が言ったそれは、常に真というわけではないものの。
　彼女を受け入れてくれる人は、その冒険者以外にも確かに存在していたからだ。

データ

セットアップに《カトプレパスアイ》+《ファイナルイリュージョン》で治らないリアクション不可追加つきスタンを与え、そのままイニシアチブ追加行動からさまざまなＢＳを与える。矢弾を併用することで全ＢＳを与えることも夢でない
　また、さまざまな種類を問わないＢＳ強度強化によって、狂戦士化を含むＢＳを一括強化することでそれらのバリューを上げている。狂戦士化が誰かに治されると初期作成ＰＣ並の火力しかでないとかいう噂もある。

【イリュージョニスト】【バーサーカー】は彼女の魔眼の恩寵に由来する生来の能力。彼女が脳内で妄想しイメージした現実のテクスチャを、魔眼の邪視を通じて現実に当て嵌め、彼女の世界観に現実の側を矯正する。

　神から授かった力ではあるものの、一般の妖魔である彼女の扱う力である以上、「本質的になんでもできる」だけで「本当になんでもできる」わけではなく、どこまでのことが可能かは彼女の妄想力と相手の実存性の程度に当然に影響され、やっていることとしては極まったイリュージョニストと何も変わらないもの。

【ドルイド】【レンジャー】は彼女を連れ出したアーシアンの冒険者に教わった戦うための技術である。彼女に向いているだろうと言われたその戦い方は実際肌に合った。弓はイメージの触媒にすること主要であり、あまり使うのが得意ではない。

成長予定

　チェイサーになりたい

　高優先度はまっさき《ハートレススパイト》。３振りたいので毎回取る。
《ベノムダウン》もバカ強いので爆速。
　《クールネス》は狂戦士化で条件を踏めてウルトラ優秀。ミドル最強では？ひとまず１

《カラミティドッジ》はＭＰ消費がゲロだがタイミングが強いのであってもいい・・・のかあ？後半。
《シークレットサービス》は暇になったら欲しい
実は雑魚の数が多いと厳しいので《マスマーダー》もちょっと強い？　隠密がだるいか。《ベノムエッジ》も楽しそう。
《ワイルドカード》なあ。シナリオ１かあ、という感じ。
《ミスディレクション》バフパクれるの面白すぎ

他は見る価値なさげ。

セッション履歴

収支履歴