容姿・経歴・その他メモ

「おい、青い髪のエルダナーンを見ていないか」
酒場で男が店主問いかける。
「エルダナーン?そんなのこの町にはたくさんいるからな...しかし青い髪は見ていない。」
「そこの青い髪の兄ちゃん、何か知らないか？」
「俺か？最近来たばかりでな、知らないな。」
「くそ、ここも外れかよ...」
（この町もそろそろ去るか...）
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遠い昔、霧の森の辺境に住んでいた。
魔術師の両親と姉のハーブ・クザーンと共に魔法の修練や霧の森の散策、狩りをして生きてきた。
そんなある日、突然消えた姉。幼い頃、姉は旅に出たのだと両親から説明されたが、信じてはいなかった。
ちょうど100歳になった頃だったか、一人で暮らすようになり霧の森の散策に出かけていると一人のフードを被った男が倒れている。至るところに矢を受け、重症のようだ。息をひそめ、観察しているとフードの男が話し出した。
「そこの...敵意はないんだろう、俺も何もしない。...助けてくれないか。」
どうやらすでにバレているらしい。その男が手練れなのか、俺が未熟なのか。
「俺..は...エルダナーンを...助けにやってきたんだ。」
「それはどういうことだ。」
思わず姿を現してしまった。男は驚く様子も無く続ける。
「エルダナーンは高く売れる。...霧の森辺境には裏があるんだ。」
「まさか！そんなことは許されていないはずだ！」
カバンからポーションを取り出し、男に渡す。
「ごきゅ...ごく...嘘じゃないさ。...気になるならこの地図の場所に行くといい。まぁその隠れ方だとすぐにばれちまうが。」
やはり後者だったらしい。
「だったら教えてくれ。その技術を...」
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地図の場所には怪しげな屋敷があった。地図がなければ到底たどり着けそうにもない。霧の森辺境からさらに外れ、誰も寄り付かないだろう。
仮面をつけたもの、ドレスを着たもの、見るからに手練れの者が門に立つ。
一つの馬車から男と鎖につながれた女が出てくる。それは見間違えるはずも無い...長い耳に青い髪、似たような顔立ち...
「ハーブ‼」
思わず口に出してしまった。瞬間飛んできたクロスボウの矢を師が打ち払う。
「おい、一旦逃げるぞ‼」
何とか逃げ切ることができたが師とははぐれてしまった。足止めをしてくれたのか。うまく逃げ切ったのか...
その日から追われる身となっってしまい。今に至る。

町にいるときは幻影魔法でこの長い耳は隠している。しかし追手がここまで来ていては町を移るしかないだろう。
あの日みた男がつけていたネックレス。三本の剣に骸骨のマークがついた銀色のネックレス。あれはきっとどこかの家紋だろう。
エルダナーンの寿命は長い。たとえあの男が死んだとしてもその一族すべてを消し去らないと気が済まない。
リュカ・クザーンは追われる者だ、しかし追う者でもある。

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