容姿・経歴・その他メモ

茶色の毛、耳を持つリカントの青年。
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行き倒れの果てにアロンに拾われた。
人間の文化や世界の情勢に疎く、世間知らず。
元々山奥の村に住んでいたため、動植物や魔物の知識は多少ある。

村に住んでいた物好き婆から、人間と話せるようにと魔動機文明語を教えてもらった。

基本は真面目で好奇心旺盛。判断に困るとアロンに任せがち。

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元は人里から離れた山奥、リカントの小さな村に住んでいた。

幼い頃から狩猟をし、父親、妹弟と平和に暮らしていたが、
19歳になった年の冬、近くの火山が噴火した影響で森の資源が減り、村が飢饉に見舞われる。

父親は「範囲を広げて狩りをしてくる」と言い残し10日帰らず、
村の備蓄も減った頃、新たに遠方への狩りに誰かが出るべきだと声が上がった。口減らしである。

狩りに出たまま姿を消した狩人は１人ではなかったが、
姿を消した狩人の家族は捜索ついでに出るべきだ、と誰かが言い始めた。
ゼルは幼い妹、弟の保護を条件にそれを飲んだ。

灰色に枯れた木を踏み折り、時に深く積もった雪をかき分けながら森の外へと進むゼル。
道中、以前であれば果実をつけていた樹木、手頃な獣の通り道、澄んだ水の流れる川を確認したが、
全て枯れ果てており、彼の欲求を満たす物は見つからなかった。

極度の空腹に襲われ、疲労も頂点に達しようと言う頃、
ようやく森を抜け、狩猟でも来た事がない外地へと辿り着く。
倒れる直前に見たものは、一面の白銀に包まれた荒れ地と、見知らぬ人影だった。

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