ゆとシートⅡ for SW2.5 - ゆと工公式鯖

Tilltat Eulen - ゆとシートⅡ for SW2.5 - ゆと工公式鯖

一人交響楽団(ティルハーモニーこうきょうがくだん)の眠り姫”Tilltat Eulen(ティルタット・オイレン)

プレイヤー:kurorin

 
──斯くして、
    僕は〝神〟への第一歩を踏み出した。
                 ……とさ♪」

種族
ティエンス
年齢
14(+60)
性別
種族特徴
[通じ合う意識]
生まれ
学者
信仰
ランク
〈始まりの剣〉★5
穢れ
0
8
11
9
6
5
6
9
7
10
成長
6
成長
5
成長
11
成長
8
成長
30
成長
33
器用度
20
敏捷度
18
筋力
28
生命力
28
知力
46
精神力
52
増強
-6
増強
1
増強
増強
増強
2
増強
器用度
2
敏捷度
3
筋力
4
生命力
4
知力
8
精神力
8
生命抵抗
19
精神抵抗
23+2=25
HP
73+2=75
MP
97+2=99
冒険者レベル
15

経験点

使用
207,500
残り
140
総計
207,640

技能

セージ
15
バード
15
コンジャラー
11
スカウト
10
アルケミスト
6
ソーサラー
4
ライダー
4

戦闘特技

  • 《魔法拡大/数》
  • 《シュアパフォーマー》
  • 《特殊楽器習熟》
  • 《終律増強》
  • 《ハーモニー》
  • 《楽素転換》
  • 《スキルフルプレイ》
  • 《ダブルキャスト》
  • 《ルーンマスター》
  • 《トレジャーハント》
  • 《ファストアクション》
  • 《影走り》
  • 《鋭い目》
  • 《弱点看破》
  • 《マナセーブ》
  • 《マナ耐性》
  • 《賢人の知恵》

呪歌

  • 【アンビエント】
  • 【レジスタンス】
  • 【終律:冬の寒風】
  • 【終律:秋の実り】
  • 【終律:蛇穴の苦鳴】
  • 【アトリビュート】
  • 【ノイズ】
  • 【終律:草原の息吹】
  • 【終律:華の宴】
  • 【ダル】
  • 【リダクション】
  • 【終律:白日の暖】
  • 【終律:水竜の轟】
  • 【アーリーバード】
  • 【終律:蒼月の光】

騎芸

  • 【遠隔指示】
  • 【探索指令】
  • 【騎獣の献身】
  • 【HP強化】

賦術

  • 【バークメイル】
  • 【クラッシュファング】
  • 【ヒールスプレー】
  • 【ヴォーパルウェポン】
  • 【リーンフォース】
  • 【イニシアティブブースト】

判定パッケージ

スカウト技能レベル10 技巧 12
運動 +1= 14
観察 18
セージ技能レベル15 知識 23
バード技能レベル15 見識 +1= 24
ライダー技能レベル4 運動 +1= 8
観察 12
知識 12
アルケミスト技能レベル6 知識 14
魔物知識
+2=25
先制力
14
制限移動
3 m
移動力
21 m
全力移動
63 m

言語

会話読文
交易共通語
魔神語
汎用蛮族語
リカント語
エルフ語
妖精語
魔法文明語
ドワーフ語
グラスランナー語
神紀文明語
ドラゴン語
ドレイク語
魔動機文明語
巨人語
シャドウ語
ソレイユ語
ミアキス語
翼人語
ケンタウロス語

魔法/呪歌/賦術

魔力/奏力行使など
基準値
ダメージ
上昇効果
専用
ソーサラー技能レベル4 真語魔法 12 -4=8 +0
コンジャラー技能レベル11 操霊魔法 19 -4=15 +0
ウィザード最大魔法レベル4 深智魔法 19 19 +0
バード技能レベル15 呪歌 24 24 +0 精神力+2
アルケミスト技能レベル6 賦術 14
武器 用法 必筋 命中力 威力 C値 追加D 専用 備考
明音のフルート 2H 巧奏値-1
Orchester(オルケスター) 1H 5+1 +2=2 11 12 +1=1 〈フィスタロッサム・カスタム〉必筋+1威力+1。魔法の発動体。特殊楽器。専用楽器化。分類:魔動機に効果を適用できる。振ることで空気を捉え音を鳴らす気鳴楽器だが、やや大型化し、鼓のような音が鳴るように改造されている。
【アーリーバード】基礎: ⤴ 巧奏13: ♡ 小鳥、蛙 0 0 対象を目覚めさせる。抵抗:消滅 精神効果
【アンビエント】基礎: ⤵ 巧奏13: ⤵ 蛙、虫 0 0 命中力判定-1 抵抗:消滅 精神効果
【レジスタンス】基礎: ⤵ 巧奏13: ⤴ 小鳥、蛙 0 0 精神・生命抵抗判定+1 抵抗:必中 精神効果
【アトリビュート】基礎: ♡2 巧奏18: ♡ 小鳥、虫 0 0 「火」「水・氷」「土」「風」「雷」のいずれかの属性ダメージ+2 抵抗:必中
【ノイズ】基礎: ⤵ 巧奏13: ⤵ 小鳥、蛙、虫 0 0 魔法行使判定-1 抵抗:消滅 精神効果
【ダル】基礎: ⤵x2 巧奏24: ⤵2 0 0 宣言特技や宣言型の特殊能力が使用できなくなる。 抵抗:消滅 精神効果
【リダクション】前提:⤵2♡4 基:♡2 巧24:⤵2 小鳥、蛙、虫 0 0 魔法行使のMPを-1 抵抗:必中 精神効果
【終律:秋の実り】消費: ⤵1♡1 1体 0 10 0 1体のMPを威力10で回復。同じ対象は1日に1度まで。
【終律:華の宴】消費: ⤵2♡2 3体 0 20 0 3体のMPを威力20で回復。同じ対象は1日に1度まで。
【終律:蒼月の光】消費: ⤵3♡3 5体 0 30 0 5体のMPを威力30で回復。同じ対象は1日に1度まで。
【終律:草原の息吹】消費: ⤴2♡2 3体 0 40 0 3体までのHPを威力40で回復。同じ対象は1時間に1度まで。
【終律:白日の暖】消費: ⤴3♡3 5体 0 50 0 5体までのHPを威力50で回復。同じ対象は1時間に1度まで。
【終律:冬の寒風】消費: ⤵2 1体:魔法(水・氷) 0 20 10 0 抵抗:半減
【終律:蛇穴の苦鳴】消費: ⤵4 3体:魔法(呪い) 0 30 0 抵抗:半減
【終律:水竜の轟】消費: ⤵6 5体:魔法(水・氷かつ雷) 0 40 0 抵抗:半減
技能・特技 必筋
上限
回避力 防護点
技能なし 28 0
防具 必筋 回避力 防護点 専用 備考
マナタイト加工の過敏なプレートアーマー+1 21+3 -2 9 魔法の鎧加工。運動判定パッケージ+1。アビスカース「過敏な」 装備時 精神効果属性から受ける物理ダメージ、魔法ダメージが2点上昇する。
正直者のマナタイトシンバルシールド 8+3 1 3 特殊楽器。回避成功で楽素⤴(高揚)1つ獲得。ダメージを受けると⤵(沈静)1つ獲得。アビスカース「携行時 嘘、方便がすぐばれるようになる。真偽判定の対象となる場合、-4のペナルティ修正を受ける。」
他1 多機能ブラックベルト 1
他2 石人の耳飾り 1
合計: すべて -1 14
装飾品 専用 効果
とんがり帽子 ✔HP 魔物知識判定+1
ひらめき眼鏡 見識判定と探索判定に+1修正。
石人の耳飾り 防護点+1 器用度-6
カースレベリオン 魔神へのダメージを+3。魔神からのダメージを-3。
背中 インテリアニマルサック 楽団のバリトン担当。獅子型のリュック。魔法文明語で注意指導してくる口うるさい奴だが、何故かゲオルク13世には礼儀正しい。探索、魔物知識、異常感知、危険感知、罠回避の各判定に+1
右手 叡智の腕輪 知力+2 割ると+14
左手 俊足の指輪 敏捷度+1 割ると+13
多機能ブラックベルト 防護点+1。腰に追加で装飾品を装備できる。
アルケミーキット ✔MP
幸運の羽 「形状:貫通」の効果範囲内に巻き込まれるかを判別するとき、巻き込まれるとされるd1の出目が「1~3」から「1~2」に変更される。
正しき信念のリング 精神抵抗+2
所持金
42,756 G
預金/借金

所持品

「ドラゴンファイアの紋章」
アビスシャード*51

◆冒険用具◆

冒険者セット
(背負い袋 水袋 毛布 たいまつ4本 火口箱 ロープ10m 小型ナイフ)
 ペット(蛙) ペット(小鳥)
保存食(7日)

◆消耗品◆

アウェイクポーション
ヒーリングポーション
騎獣縮小の札Ⅱ*3
月光の魔符+1*4
月光の魔符+2*2
陽光の魔符+1*2
陽光の魔符+2*2
消魔の守護石(3点)*3
魔晶石(5点)*19
魔晶石(10点)*9
魔晶石(15点)*5

◆装備品◆

明音のフルート 楽器(太鼓) 楽器(リュート)
シンバルシールド フィスタロッサム・カスタム とんがり帽子
プレートアーマー 多機能ブラックベルト
騎獣専有証【名馬】 騎獣用甲冑 
アルケミーキット 知性の指輪 叡智の腕輪*2
正しき信念のリング 俊足の指輪*3 勇者の証:心
カースレベリオン ミニマムアーマー(6点)

◆ゴーレム素材◆

強く魔化された樫の枝*2 強く魔化された動物の骨*4
虎目石の鋲(小) 虎目石の金鋲(小) 柘榴石の活力(小)各2

マテリアルカード

BASSS
134
510143
名誉点
207
ランク
〈始まりの剣〉★5

名誉アイテム

点数
冒険者ランク3500
フィスタロッサム専用楽器化0
アルケミーキット専用装飾品化0
とんがり帽子専用装飾品化0
プレートアーマー専用鎧化0
快速馬 → 名馬昇格0

容姿・経歴・その他メモ

◇◆◇経歴◇◆◇

経歴1:父親が旅に出ていた。
経歴2:規律に厳しい環境で育った。
経歴3:大病を患ったことがある。
冒険に出た理由「神になる」

 一人称「僕」 二人称「キミ」「アナタ」 愛称は「ティル」

 額に生えた角のように隆起した赤い宝玉と、褐色の肌が特徴のティエンスの少女。
非情に活発で、楽器を鳴らしながら詩を披露することが何よりもの楽しみとしている。相棒は蛙の『ゲオルク13世』。
 生誕から30年が経過しているが、そのうちの20年は諸事情により仮死状態で眠っていたため、少々世間のことには疎い。

 管楽器よりは弦楽器、弦楽器よりは打楽器を好み、どちらかと言えば歌唱のある詩のほうがお気に入りの様子。
 また、名前としては『ティルタート』が正しい発音だが、「語感が打楽器のリズムのようだから」という理由で『ティルタット』と呼ばれたがっているらしい。「タッタカ♪ トットン♪ ティルタット♪」

 また、歴史の編纂を至上の命題とするティエンス、オイレン家の末裔でもある。

 
 オイレン家の「編纂」とは、すなわち「歴史を詩として後世に遺す」ことを指す。
長命種と比較して短命なティエンスは、仮死状態を利用することで長命種よりも永き時を生き、長命種よりも永い期間の出来事を知識として蓄えることができる。
 オイレンの一族は晩年、そうして蓄えたすべての知識・経験を叙事詩に見立て、自らの生涯をひとつの詩として後世に遺す。
無論、大破局をはじめとする数多の災禍を経たこのアルフレイム大陸において、満足のいく叙事詩を遺すことのできた者はそう多くない。しかし、その中でも数少ない成功例───【涯詩(はてうた)】を遺したいくつかの者は『全譜全憶の神』、いわゆる祖霊信仰の一柱として、一族の中で永遠に語り継がれていく。

 オイレン家に生まれたティルタットは、先天的な病を抱えていた。死せずして穢れを溜め込んでしまう不治の病である。
未来での治療に望みを託し、病の進行を遅らせるために仮死状態となった彼女は、そのまま永い時を眠り過ごすこととなる……。

 そんな眠り姫ティルタットが目覚めたのは、それから20年も先のこと。
肉体的には5歳にも満たない彼女が最初に目にしたのは、自身を抱くひとりの男の顔だった。しわだらけの顔を涙で歪めた男。それは娘の治療法を求めて各地を旅し、すっかり老人となってしまったティルタットの父親、その人であった。
 娘のためにその生涯をなげうった彼は、一族の役目を放棄したことで死後にオイレンの家名を剥奪された。しかし同時に、その死は父親としての一つの規範であったとも称えられている。

 やがて5年の月日が経ち、ティルタットは愛に殉じた父親の魂を受け継ぐことを決めた。
自らの【涯詩(はてうた)】を誰よりも長く壮大なものとして遺すという夢は、彼女の心を冒険の旅へと駆り立てた。
 まずは自らが眠っていた20年。その歴史を、自らの足で確かめるために───。

◆蛙の独唱

ゲコゲコ。ゲコ。

 ……おや? 見つかってしまったのである。発声練習を聴かれてしまうとは、不覚である。
 おっと、申し遅れたのである。吾輩はティルタットお嬢様の忠実なるしもべにして、楽団のテノール兼総指揮を預かるもの。
今は「ゲオルク13世」と呼ばれている蛙である。以後、お見知りおきを、なのである。
 ……そう身ガマえずともよいのである。何、このように大層な名を賜ってはいるが、吾輩はただの蛙である。主の代替わりに併せ、その都度都度で名を改めてきただけのことなのである。
 思えば、〝騒々のブレーメン〟と謳われた初代様───ブレーメン・アッシュ・オイレン様よりゲオルクの名を賜ってから幾星霜……。多くの主に仕えてきたのである。今となってはゲオルク12世の名でティルタットお嬢様の御父上と共に各地を旅した頃が懐かしく感じるのである。
 ……いかがなされたである? 蛙のように目を丸くして。
……まぁ、そんな小さなことはどうでも良いのである。お嬢様が眠りについた今、吾輩には3つの重大な仕事が課せられているのである。とっても忙しいのである。
 ……何? 手伝う、とな? ふぅむ……その気持ちは嬉しいのであるが……。

 1つ目の仕事は、ソプラノ担当の新たなる楽団員を勧誘することである。
 ───これはアテがあるのである。お嬢様の御目覚めまでにキッチリと基礎を仕込んでおくから手伝いは不要なのである。
 2つ目の仕事は、頃合いを見てお嬢様を目覚めさせることである。
 ───眠りについたお嬢様を起こすのは、このゲオルクの役目なのである。吾輩はブレーメン様の【ファミリア・Ⅱ】によって生み出された魔法生物なのである。こう見えてMPは潤沢なのである。よって、これも手伝いは不要なのである。
 最後は……。───そうであるな。こればかりはお主の手を借りるとするのである。
 3つ目の仕事は、テノール担当として自己鍛錬を欠かさぬことなのである。聴衆無き独唱はいささか寂しいのである。お主の時間、少しばかり借りるとするのである。
 

『蛮族を駆逐せよ』
 これはお嬢様の涯詩、その最初の一節となる大切な冒険譚なのである。


 荷馬車に揺られながら、ティルタットお嬢様とそのお供である吾輩はハーヴェス王国にやって来たのである。
 目的は、今は亡きお嬢様の御父上が、旅の途中でお世話になられた冒険者ギルド「ドラゴンファイア」なのである。吾輩の道案内でギルドへと辿り着いたお嬢様は、この日この時この場所から冒険者の第一歩を踏み出したのである。
 しかしながら、冒険者というものは通常、数人一組で班を成し、依頼を受けるものなのである。ひとりで冒険をすることは自殺行為なのである。いかに御父上が立派な方であろうと、そんな部分は真似しないほうが良いのである。とはいえ、そこは流石お嬢様なのである。その場ですぐさま冒険の仲間を募り、パーティを結成することに成功したのである。
 あまりの空腹に吾輩を肉だと勘違いして掴みかかってきたリカントの少年アル殿(この吾輩を捕まえるとは優秀なのである!)。縁あってお嬢様と並んで冒険者登録をしていたナイトメアの女戦士エリシャ=アマリア殿。望郷の念を抱くエルフの男ヴェルクラッド・ベルク殿。……お嬢様が眠りにつくまで、幾度も冒険を共にした仲間たちなのである。

 パーティを結成したお嬢様たちには、さっそく依頼が与えられたのである。王都近郊のデール村の蛮族討伐依頼なのである。近くの森に住み着いたゴブリンによって作物が荒らされ、村人たちはいつ人的被害が出るか戦々恐々としているとの話だったのである。
 そうしてデール村へと向かったお嬢様たちが村に着くと、黒い煙が立ち上っていたのである。どうやら昨晩のうちに蛮族から襲われ、家畜小屋が燃やされたらしいのである。すぐさま被害状況の確認と事情聴取を行ったところ、村の少年アル(!?)が蛮族を倒すと出て行ってしまったそうなのである。由々しき事態なのである。
 狩人ゼナンの案内で森の廃墟へとやって来たお嬢様たちは、魔動機文明時代の倉庫で宴会中の蛮族を発見し、これを撃滅せしめたである。そこに村の少年の姿は無かったであるが、代わりに蛮族語の手紙が残されていたのである。……お嬢様一行は誰も読むことができなかったであるが、吾輩は読めたのである。手紙には村への継続的な襲撃の指示が書かれていたのである。
 手紙を読んだ村長からの依頼で、お嬢様たちの最初の冒険は、このまま継続することが決定したのである。

 村の娘が言うには、少年が居なくなったときオーロラが見えたそうである。これは混沌の魔域が発生している証。お嬢様たちはアビスを目指し、森の廃墟のさらに奥、遺跡の跡地へと向かっていったのである。
 入り口には蛮族のモノに交じって人間の子供の足跡。間違いなく、少年はアビスに迷い込んでいたのである。
 いざ参らんと踏み込んだアビス内部には草原が広がり、立派なお城がそびえていたのである。草原では蛮族たちが何かと戦っていたのだが、さすがに数が多く、今のお嬢様たちには荷が勝ちすぎる相手。先に城の探索を進めることになったのである。
 すると城の武器庫にて、蛮族殲滅用の魔動機ザーレィを発見したのである。……で、あるが、お嬢様たち一行は魔動機文明語を解読できず、起動用のスイッチを押すことができなかったのである。これは語学の教練を増やさねばならぬ事態である。この一件以降、お嬢様には語学教練の時間を増やしておいたのである。
 仕方なく吾輩がスイッチを押したところ、ザーレィが起動。そのまま草原で争っていた蛮族へとぶつけることに成功したのである。するとどうしたことであろう、蛮族と戦っていたのは、兵士たちを引き連れた村の少年だったのである。……どうやらアビスの核が少年の願いに呼応し、力を貸したようである。不思議なこともあるものであるな。
 そして、少年と兵士たちの助力を得て勢い付いたお嬢様たちは、天守へと切り込んだのである。
ボルグハイランダー、フーグルマンサー、サーベルフッド……。いずれも強敵だったのである。蛮族の猛撃の末にアル殿が気を失い、あわや戦線崩壊の危機にも見舞われたほどだったのである。しかし終盤、エリシャ殿が蛮族の猛攻を耐え抜いた隙にヴェルクラッド殿がアル殿の意識を取り戻させ、そのまま捨て身の一撃を放ったアル殿によって、決着がついたのである。

 アビスを脱し、村へと帰ったお嬢様たちが、歓待の宴によって楽しんだことは、言うまでもないのである。

『不死の女王の眷属』

 ……久しいであるな。息災であったか? ……うむ。それは何よりである。あれから10年ばかりになるが……お主はあまり変わっていないようであるな。……む。吾輩が言うな? 確かに、それはごもっともなのである。
 ……何? また自己鍛錬に付き合ってやってもいい、であるか?
ゲッゲッゲッ。こやつめ、随分と生意気な口を利くようになったのである。しかし吾輩は寛大な心の持ち主であるからして、小娘の減らず口くらいなら水に流してやるのである。
 

 これは10年の眠りより目覚めたお嬢様、『眠り姫ティルタット』の知られざる活躍譚なのである。


 ドーデン地方はフレジア森林国。長命種の多さゆえにゆったりとした時を過ごすことができるこの地で、お嬢様は10年もの間お眠りになっていたのである。しかし、いまだ旅の途中にあるティルタットお嬢様には、永遠に眠ることは許されない。民がその声を望み、民によってその旋律を望まれし時、お嬢様はお目覚めになる。……平たく言うと10年ぶりの復活ライブなのである。
 無論、お嬢様を起こしたのはこのゲオルク13世である。しかし、お嬢様を起こさざるをえなかったことについては、もうひとつ理由があったのである。それはギルド支部長のダーダム殿より差し出された火急の依頼なのである。ギルド支部長直々に頭を下げられては、吾輩も無碍には出来なかったのである。
 お嬢様が復活ライブを終えると、ちょうど10年前に冒険を共にしていた面々が集まっていたのである。エリシャ殿は立派なライダーとなられ、お嬢様よりも背の低かったアル殿も一丁前の男へと成長していたのである。ヴェルクラッド殿は……うむ。……10年というのは、実に永き時なのである。

 ダーダム殿からの依頼は、メリアたちの里の周辺に住む幻獣ディーラからの救助要請であった。
ディーラの友であるユニコーンの仔馬リマースは、何者かによって呪いを受け、日に日に弱っていた。このリマースを救うことこそが、此度のお嬢様に課せられた冒険の命題なのである。
 リマースに悪影響を及ぼした何者かの足跡をたどるため、お嬢様たちは森の中を進んでいったのである。惨殺されたイノシシ。巧妙に隠された落とし穴……。呪いの痕跡をひとつひとつ探っていった一行は、ついに森の奥、樹神ダリオンの神殿へと辿り着いた。しかし、この神殿は最早ダリオンのものではなく、怪しげな神官によってツァイデスを信奉する神殿へと穢されていたのである。

 ツァイデスの神官を下したお嬢様たちは、彼の者の口から恐るべき計画の一端を聴かされることとなった。
 彼奴らの首魁は黒騎士なる者。そしてその黒騎士こそが、「死を振りまくもの」の復活のためにアンダファングトンネルの奥で数多の生贄を捧げており、そのほんの手遊びとしてユニコーンに呪いを与えたのである。
 もはやリマースには一刻の猶予も無い危険な状態である。山脈の麓、アンダファングトンネルへと急いだティルタットお嬢様たちは、トンネル内で行方不明となった鉱夫の捜索や、蛮族たちの待ち伏せ、そしてトンネルの最奥を隠す瓦礫の山等々……実に多くの冒険を破竹の勢いで乗り越えていったのである。
 アンダファングトンネル最奥。そこには黒騎士をはじめとする強力な蛮族が待ち構えていたのである。しかし、それよりも目を引くものが、広間には鎮座していた。そう、それこそが「死を振りまくもの」───魔動列車の形をしたツァイデス移動式祭壇だったのである。この列車に生贄を捧げていくほどに儀式は進行し、ユニコーンにかけられた呪いもまた進行していく。つまり、この魔動列車を破壊しない限り、リマースは助からないという絡繰りである。……早急に列車を破壊すべく、ある者は手綱を握り、ある者は拳を構え、またある者は聖印を携え、そしてティルタットお嬢様もまた楽器へと指を添えた……しかし、それを許すほど、黒騎士も甘くはないのである。
 やがて始まった蛮族との決戦である。卓越した剣技を操る黒騎士。ツァイデス神聖魔法を扱うダークトロール。魔法使いの成れ果てたるスペクター。いずれも強力な蛮族であるが、お嬢様たちの敵ではない。一直線に敵陣後方へと切り込んだエリシャ殿を起点にアル殿とヴェルクラッド殿が挟撃を展開した瞬間、まさにあの一瞬に勝負は決した。隙を見逃さずに差し込まれたティルタットお嬢様の旋律……6が6つ見えるような素晴らしい演奏をファンファーレに、戦いは決着を迎えたのである。

 こうしてリマースを開放することに成功したお嬢様たちは、再び10年前のように依頼達成の宴を楽しんだのであった。

『天を仰ぐ巨人』

 ……あれから20年余り。久しぶりの再会であるな、ご婦人。
 ……何を身ガマえている? 吾輩とて、数十年来の知人に会うとなれば礼儀を弁えるのである。
 この20年、お主の方はどうであった? ……そうであるか、息子が……。それはめでたいことなのである。何、好物なあまり密猟者の商品をくすねてまで卵を食べたがるイタズラ好きなわんぱく小僧で困っている……? ゲッゲッゲ。流石は好奇心の塊たるグラスランナーの子である。何かと蛮族どもの動きがキナ臭くなってきたご時世である。健やかに育ってほしいものである。
 ───そうである。お嬢様がお目覚めになられたら、ご子息の健勝を祈願した詩を贈っていただけるよう具申してみるのである。今や生ける伝説となられた“楽詩神ティルタット”お嬢様の詩である。きっと立派な男児に育つのである。

 それでは、此度もこれまでの旅路を振り返るとするのである。

その一端を一国の歴史にすら刻んだティルタットお嬢様の、雄大な冒険譚なのである。


 ランドール地方はシュヴード王国首都クーダス。蛮族領と接し、いまだ戦乱の中にあるこの地に、ひとつの巨影が舞い降りたのである。竜種。レッサードラゴン。一国をも滅ぼし得る力を持ったその巨体の背には、二人と一匹の姿があった。ドラゴンライダーとなられたエリシャ殿と、彼女に連れられ10年ぶりにお目覚めになられたティルタットお嬢様、そして吾輩なのである。言わずもがな、お嬢様が呼び出される事態ともなれば、国を揺るがす一大事なのである。数日ののちには、当然アル殿とヴェルクラッド殿も召集を受けてやって来たのである。
 此度の依頼は、唐突に起動し始めたコロッサスの調査。ランドール地方にはかつての戦乱の跡が残されており、大破局時代に造られた魔動巨兵コロッサスもまた、そのひとつであった。しかし、大破局を越えたそれらは既に活動を止め、またその運用法も失われて久しいはずなのである。それが突然動き始めたのであれば、何者かが秘密裏に暗躍していることは自明なのであった。

 国の後押しを受けてコロッサスの内部に乗り込んだお嬢様たちは、魔法で閉じられた隔壁や複雑怪奇な魔動機の操作コードなどに悪戦苦闘しつつも、脚、腕、頭部、腹部と、順調に調査を進めていったのである。探索が進むにつれ、此度の敵が何者であるかも、やがて少しずつではあるものの、判明していったのである。
 コロッサス胸部のコア区画に陣取るは、上位蛮族オニクスバジリスク。
 お嬢様の乗騎たるシュバルツ殿も危うく瑪瑙にされてしまいかねなかったほどの危険な蛮族である。従えたオーガバーサーカーや強力な石化の魔眼に苦しめられつつも、お嬢様たちは果敢に戦ったのである。しかし、いかに強力な蛮族とはいえ、10年の月日を経て成長したお嬢様たちの敵ではなかったのである。

 その後、ヒトの手には余ると判断した国の方針によって、コロッサスは以前のまま放置されることとなったものの、その足元に眠っていた遺跡が発見されたことにより、以降のシュヴード王国は豊かに成長していったのである。無論、国を救った英雄たるお嬢様たちの名と共に、なのである!



『アビスウォール奪還戦』 メモ
 

 魔神の侵攻により滅びの進む戦場。壁は破壊され、英雄は不在。諦めかけたその時、お嬢様の旋律が戦場を支配する! 前線を押し返す! バフタイム。化物どもの戦争。リゴーガンx2が楽素を増やしてくれる。お前も楽団に入らないか?
砂煙が立ち消えた後、立っていたのは私たちだけだった
奪還した壁を再建する。非常に固く壊れにくいものが出てきた。魔神の種。






 

 『きみが殻をやぶるための譚詩曲(バラッド)

 
 “楽詩神”と称えられるようになったティルタットが、自身に仕える忠実なる蛙ゲオルク13世の願いに応じ、彼の友人たるグラスランナーの女性、エムリッタ・エルクルン女史へと贈った譚詩曲。彼女の子息が健やかに育つことを願った自由な形式の物語詩的歌曲であり、子守歌としての側面も持つ。
 卵好きの少年が大きな卵を見つけたところから始まり、あの手この手で卵の殻を割ろうと悪戦苦闘する姿を面白おかしく歌うことで進んでいくその物語は、成長と共に大きく変わっていくであろう人間の在り方を「殻をやぶる」という行為に重ねているのだろうと言われている。
 譜面に記された演奏用の楽器は打楽器のみであり、手拍子単体でも成立するように構成されているほか、子守歌として歌唱する際には幼子の背を優しく叩くリズムでも代用できるという手軽さが特徴である。物語の展開に合わせて刻々とリズムが変わっていく様子は、少年が様々な方法で卵を割ろうとしている様を表現しているとされている。

 物語の終盤、あらゆる方法を試しても卵を割ることができなかった少年は疲れ果ててしまい、ついにはその手に持ったピックをも手放してしまうのだが……?

 ───これは、ひとりの少年が殻をやぶり、大人としての一歩を踏み出すまでの物語である。
 


 

セッション履歴

No. 日付 タイトル 経験点 ガメル 名誉点 成長 GM 参加者
キャラクター作成 3,000 1,200 0
能力値作成履歴#270608-1
1 2024_03_02 蛮族を駆逐せよ 1,150+1,110+500*2 603+1,810 13 筋力
精神
みしゃくじ様 pufferfish様慈恩様
~10年の歳月~ 17,000 30,000 300 精神×8
敏捷
知力×3
筋力×3
2 2024_03_23 不死の女王の眷属 1,820+500*2 9,900 26 知力
みしゃくじ様 pufferfish様慈恩様
~10年の歳月~ 44,000 90,000 600 器用
敏捷
筋力×4
生命×2
知力×6
精神×4
3 2024_04_21 天を仰ぐ巨人 2,560 14,350 168 筋力
みしゃくじ様 pufferfish様慈恩様
~20年の歳月~ 135,000 330,000 2600 器用×5
敏捷×3
筋力×2
生命×6
知力×20
精神×20
4 2024_05_19 アビスウォール奪還戦 37,888 みしゃくじ様 pufferfish様慈恩様
取得総計 207,640 515,751 3,707 93

収支履歴

冒険者セット::-100 アウェイクポーション::-100 ペット(蛙)::-100 ペット(小鳥)::-100 保存食(1週間)::-50
明音のフルート::-200 楽器::-100*2 アビス強化::-4000 アビス強化::-2000*3
シンバルシールド::-1020+510-1020 フィスタロッサム::-16100 魔法の発動体化::-100 プレートアーマー::-1200
強く魔化された樫の枝::-100*2 虎目石の鋲(小)::-150*2 虎目石の金鋲(小)::-300*2 柘榴石の活力(小)::-200*2
強く魔化された動物の骨::-500*4 ミニマムアーマー::-6120
騎獣契約証【ホース】::-250+125 騎獣専有証【快速馬】::-5000 名馬昇格::-7500知力の指輪::-500 ブラックベルト::-3000+1500
とんがり帽子::-3000 魔法の鎧加工::-5000 ひらめき眼鏡::-4000 多機能ブラックベルト::-4000
騎獣用皮鎧::-300+150 騎獣用甲冑::-3000 騎獣縮小の札Ⅰ::-100 騎獣縮小の札Ⅱ::-500*3
プレートアーマーマナタイト加工::-5000 シンバルシールドマナタイト加工::-10000 叡智の腕輪::-1000*2
勇者の証:心::-10000 正しき信念のリング::-30000 俊足の指輪::-500*3 カースレベリオン::-40000
幸運の羽::-10080 石人の耳飾り::-6640 インテリアルアニマルサック::-9000 フィスタロッサムオーダーメイド::-1000
月光の魔符+1::-500*4 月光の魔符+2::-1500*2 消魔の守護石(3点)::-900*5
陽光の魔符+1::-500*2 陽光の魔符+2::-1500*2
魔晶石(5点)::-500*20
魔晶石(10点)::-2000*10
魔晶石(15点)::-4500*6

アルケミーキット::-200

マテリアルカード

B(緑)::-20*5
A(緑)::-200*11
S(緑)::-2000*15
SS(緑)::-20000*3

S(赤)::-2000*15
SS(赤)::-20000*4

チャットパレット