シャイニングは剣士になりたかった。シャイニングが住む地域では「エルフ」といえばやはり魔法が主であり、剣士はあまり認められなかった。だからといって諦めたくはなかった。一応神聖魔法も覚えはしていたものの、日々「剣士になりたい」という気持ちはとどまることを知らなかった。そんな時にふと、近所に住むエルフの剣士に実際に魔物を狩るところを見せてもらった。その時の衝撃は今でも忘れられないという。
「自分が今までなりたいと思っていたものが
こんなにも残酷だとは考えもしていませんでした...」
と本人は語っている。これが彼女にとっての一つの転機だった。
もうひとつはというとそれは彼女が不幸にも魔物に対峙した時のことだった。いつも通りやれば大丈夫。そんなことを思いつつ前衛を支援していた時に起こった。何者かによる陰謀だろうか...突然前衛が事切れてしまったのだ。最初は魔物による仕業かと思った。だが本当は違った...魔物を狩る冒険者などを狩る輩が漁夫の利を狙ってきたのだ。シャイニングは絶望に叩き落された。自分は何もできなかった。ただ仲間を支援するだけ...そんな自分に後悔と自己嫌悪が襲った。そしてもっと強くあらねば、そしてしっかりと守らなければ。そう誓い、仲間の剣を手に走り出した。たとえその先に憎悪があろうとも。
なぜ、剣を振るうのだろう。魔物を排除するため？闘争欲を満たすため？そんな物は求めていないだろう。剣は守るために振るう、シャイニングは鞘に剣を納め今日も神聖魔法を行使する。仲間が危機に陥らない限り。かくして、強くあるためにという理由だけかは定かではないが確かにシャイニングは冒険者となったのだ。

争いは...避けられないもの...

今回は蛮族の討伐かと思っていましたが思わぬ乱入がありかなり危ない状況までに陥ってしまいました...やはりまだ皆を守るだけの強さがありません....しっかりとしなければ...！