容姿・経歴・その他メモ

3・5　許嫁がいたことがある
3・6　父親が旅に出ている
5・6　異性の家族がいない

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こちらのメーカーを使わせてもらいましたー


それは、いったい自分がいくつの時だっただろうか。最早、あの輝かしかった毎日は、もう今の「私」には、眩しすぎて...
でも、それが壊れた日だけは覚えている。お父様がふらっとどこかへ向かう背中を覚えている。「馬車なんて使って珍しい、どこか遠出でもするのかな」なんてお母様と話したことも、ねぇさま達が「あなたはいくつになってもかわいいわね」なんて言っていたことも、全部覚えている。
きっと最初は、復讐しようなんて思っていたんだろう。同じ目に合わせて、今度は私が嘲笑ってやろうなんて思っていたんだろう。
でもね、いつかそんなことは思わなくなったんだ。だって、貴方たちもみんなおんなじだったんだから。
みんなして、私がする前に同じくなっちゃったじゃないか。アリアねぇもサリアねぇもクルスねぇもナタリーねぇも...お母様も。
最期だって、みんな同じように、捨てられて。
それにね。風の噂で聞いたんだ。昔貴族だった男が、私と同じ名前を持っていた男が、「家族」と一緒にピクニックをしていたところで盗賊に襲われて、全員まとめて死んだんだって。それはもうむごい殺され方だったって。
それを聞いた時、もう生きている意味なんてないんだと思ったの。復讐する相手もいなければ、未来もない。
私に残ったのは...袋小路の「明日」だけ...
足音が聞こえる。音が大きいから、これはきっと大きな男の人だろう。
私の部屋の前で足音が止まる。

今日も「仕事」が始まる


私が目覚めると、いつもと違うことが分かったの。
いつもの部屋の臭いに混じって、少し、ほんの少しだけ風の匂いが。
噓だと思ったし、幻覚だとも思った。きっと馬鹿な自分が見せる夢なんだと。
でも...本当にもし、開いていたら。
私が、どれだけ願っても開かなかった、この部屋の扉が開いていたら。
その想像が、私の頭から離れなかった。
そして、その想像は...合ってたの。
部屋を出ると、外には色んなものが散らかっていて...
でも、でもね。
それでも、ここは光っていたの。
記憶の中の何よりも、世界が綺麗に思えて。
だから、私は｜進む《にげる》ことにしたの。
ここから、あの場所から
そして何よりも私から


「すみません、ここが避難所で合っていますか？」
「ええ、町が...でも、命だけはこうして何とか」
「家族も、もう。オレを逃がすために...」
「...オレは、町をこんな風にした蛮族たちが許せない」
「オレ、冒険者になりたいんです」
「オレの名前は...ハル。ハル・メイジーです」

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