“欠けている“Σ””スマイリー
プレイヤー:麦藁坊子
- 年齢
- 5年目
- 性別
- モデルは男(生殖器なし)
- 星座
- 身長
- 146
- 体重
- 85
- 血液型
- ワークス
- レネゲイドビーイングD
- カヴァー
- UGNエージェント
- ブリード
- クロスブリード
- シンドローム
- モルフェウス
- オルクス
-
-
- HP最大値
- 23
- 常備化ポイント
- 6
- 財産ポイント
- 6
- 行動値
- 7
- 戦闘移動
- 12
- 全力移動
- 24
ライフパス
出自
| ヨーロッパの小国の辺境。そこに住まう人形師により生み出された
|
作られた |
経験
| UGN特殊遊撃部隊No.LANGU-age。隊員たちとの仲はよかったのだが……
|
仲間 |
邂逅
| テレーズ・ブルム。自分をUGNにおいてくださった少女
|
主 |
覚醒
| 侵蝕値
| 「私たちの息子に、娘の弟に、家族になってくれないか?」
|
命令
| 15 |
衝動
| 侵蝕値
| 「僕が傷つけば、彼女は痛くない。僕が傷つけば、彼女は悲しくない……」
|
自傷 |
16
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侵蝕率基本値 | 31 |
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能力値
肉体 | 1
| 感覚 | 3
| 精神 | 1
| 社会 | 3
|
シンドローム | 1+0
| シンドローム | 2+1
| シンドローム | 0+1
| シンドローム | 1+2
|
ワークス |
| ワークス |
| ワークス |
| ワークス |
|
成長 | 0
| 成長 | 0
| 成長 | 0
| 成長 | 0
|
その他修正 |
| その他修正 |
| その他修正 |
| その他修正 |
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白兵 | |
射撃 | |
RC | 1 |
交渉 | 1 |
回避 | 1 |
知覚 | |
意志 | 1 |
調達 | |
運転: | |
芸術: | |
知識: | |
情報:UGN | 1 |
ロイス
関係
| 名前
| 感情(Posi/Nega)
| 属性
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| 状態
|
| 人形師
| 慈愛 |
/
| 偏愛 |
|
作成者にして父親。今はFHに身を置いているらしい。
| |
| 無邪気な“Ψ”(ウィミズィー)
| 連帯感 |
/
| 隔意 |
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LANGU時代に仲が良かった少女 助けられなかった……?
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―
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―
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―
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―
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―
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エフェクト
種別 | 名称 | LV | タイミング | 技能 | 難易度 | 対象 | 射程 | 侵蝕値 | 制限
|
| リザレクト
| 1
| オートアクション
| ―
| 自動成功
| 自身
| 至近
| 効果参照
| ―
|
(Lv)D点HP回復、侵蝕値上昇 |
| ワーディング
| 1
| オートアクション
| ―
| 自動成功
| シーン
| 視界
| 0
| ―
|
非オーヴァードをエキストラ化 |
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| 1
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| 1
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| 1
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経験点計算
能力値
| 技能
| エフェクト
| アイテム
| メモリー
| 使用総計
| 未使用/合計
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| 0
| 32
| 0
| 0
| 32
| 98/130
|
容姿・経歴・その他メモ
- 髪
- 金
- 瞳
- 碧
- 肌
- 白
「笑って下さい。笑っていれば、大抵の事は何とかなるものなんですよ?」
―経歴―
とあるヨーロッパの小国。その国のさらに辺境の地域に人形を作って売る年を取った男がおりました。
彼には長年暮らした優しい妻と、まだ幼い一人娘がおりました。娘は弟を欲しがったのですが、老齢の夫婦には子供をなすことができませんでした。
そこで人形師は彼女のために弟を「作りました」。上質な松の肌に赤いビロードの服、小さな子供用の靴を履かせ、よく動くようにマタドールじみた歯車とネジも少々……
オーヴァードであった人形師はその能力を余すことなく彼に使いました。
そんな彼の思いが通じたのでしょうか。完成した人形は、眠りこけた彼を起こし、にっこりとコーヒーを手渡しながらしゃべり始めます。
「おはようございます。お父さん。僕を作ってくれてありがとう。これからお姉さんと仲良く過ごします!」
人形師はすぐさま娘を叩き起こします。彼女は人形を見ると、すぐさま抱きついて頬擦りしました。
「ああ! なんて事でしょう! やっぱり神さまはいるんだわ! ありがとうお父様! 最高のプレゼントよ!」
人形は彼女により「スマイリー」と名付けられ、家族に迎えられました。彼はいつも笑顔で、愛する姉を、母を、父を、笑顔にしたからです。父は毎晩その松の木肌にクリームを塗り、母は食べられないスマイリーにも暖かなクリームシューをつくり、姉は寝る前に優しく読み聞かせをしてくれました。そんな優しい時間は永遠に続くのかと、スマイリーは暖かな気持ちとともに思いました。
しかし、運命の歯車は既に狂い始めていました。
事の始まりは人形師の元へ1人の男が訪れたことでした。その男はスマイリーの噂を聞き、是非とも人形師の力を借りたいと言ってきたのです。貴方の異能はこんな小さな場所に収まるものではないと……
男の言葉はまるで黄金の蜂蜜のように甘く、神の酒のように人形師を酔わせました。人形師は普通の仕事を辞め、男の計画の為にひたすら人形を作り続けました。狂ったように、取り憑かれたように、作っては壊し、創っては破し……今まで作った何千もの人形は既に忘れ去られてしまいました。しかしながら、最高傑作であるスマイリーを超える『人の心を理解する人形』は作ることができません。
次に狂ったのは母でした。男の報酬は今まで夫婦が得た金額を何十倍も上回っていました。そんな大金に目が絡まない人間がいるでしょうか? 彼女はありとあらゆるブランド品を身にまとい、ローマで若い恋人とデートをし、各地の名産を食しては、近隣の住民にひけらかしました。
彼女が外に出るようになってから、家の中はすっかりと冷え切ってしまいました。あの子綺麗なテーブルクロスには埃が積もり、暖炉にくべる薪は無く、暖かなクリームシチューの匂いはどこへ行ってしまったのでしょうか……
最後に狂ったのは娘でした。
人形作りを辞めない父と家庭を顧みない母。そんな現実が、彼女の心を犯していきました。大好きだった学校も魔術師の娘として石を投げられました。優しかった隣人たちも売春婦の娘と野次られました。彼女の居場所はどこにもありませんでした。
スマイリーだけが、彼女の側におりました。寝る前の読み聞かせも、幸せそうな彼女の笑顔も、そこにはありませんでした。それでも、彼は彼女に寄り添いました。1人でも寒くないように、投げつけられた石で怪我しないように、その身を守り、手を取りました。
ですが、彼女は忌み嫌うようにスマイリーの手を払いのけます。
「いつもヘラヘラ笑って……そんなに私達が可笑しいの? 力に、金に目が眩んで、落ちていく人間を笑ってるの? アンタのせいよ。アンタが来たせいで2人ともおかしくなったんじゃない! ……アンタなんか、生まれなければよかったのに」
掠れた声で、彼女はそう言います。憎らしいと、彼女の瞳は訴えかけます。それでもスマイリーは笑うことしか出来ませんでした。木と布と金属でできた彼の顔は、両頬を下げることも、涙を流すことも、異議を唱えることもできなかったからです。
彼はそんな彼女の為に、毎日少しずつお金を稼ぎ食べ物を持って帰りました。少しでも、彼女が生きてきてるように、自分に出来ることを忘れないように……
しかし、悲劇の幕切れはあっけなく訪れました。
いつも通り、スマイリーがお家へ戻ると、珍しく父のコートも母のコートもあるではありませんか。彼はついに2人が正気に戻り、その罪を償おうとしたのだと思いました。彼は喜び勇んで、姉の待つリビングへ向かいました。
「やぁ、お帰り、僕の失敗作。見てくれ! ついに僕の最高傑作が出来上がったんだ!!」
リビングには父の姿しかありませんでした。彼は真っ赤に汚れたエプロンを身にまとい、うつろな表情でスマイリーに笑いかけてきます。彼の手には大きな工具が赤黒い液体を滴らせて握られています。スマイリーは嫌な予感がし、急いで彼が出てきた隣の部屋へ――工房室へ入っていきました。
彼が出てきた隣の部屋からはツンと鉄のような匂いがし、中はまるで嵐にでもあったかのように椅子や机がひっくり返っていました。壁や床には黒い染みがあちらこちらにあり、そして何よりも、部屋の中央に置かれた2体の女性の人形が目を引きます。
二人はこの世の物とも思えないほど美しく、黄金の髪は本物のように滑らかで、その瞳は瑠璃で形作られ、その表情は穏やかに微笑んでいました。彼女らの服は本物の服を使い、その爪にはマニュキュアを塗られ、近づくと鼻腔をくすぐる甘い匂いは高価な香水を使っているに違いありません。
そんな本物と見間違えてしまうような彼女たちに、スマイリーは恐る恐る触れました。その肌は木でも陶器でもなく、ほのかな温かさとともにトクントクンと脈を打つ心臓の音が聞こえてきます。
「素晴らしぃだろぉ? お前は人形の体に人格を生み出したんだが、感情を知っていたわけではないからな……完璧な『人間』を作れなかった――だから逆にしたんだ」
部屋の入り口から入ってきた人形師は、穏やかな様子でスマイリーに語り掛けます。その表情は恍惚としており、その眼は彼を見ていません。
「人形の体に、既に存在する人格を閉じ込める――いや、生まれ変わるといった方がいいのかもしれんな。彼女たちは文字通り不老不死となったのだ! 愛すべき私の手によって」
スマイリーはもう一度、その人形に振り返ります。瑠璃色の目は涙を浮かべることなく、薄く紅が塗られた唇は少しの息も漏らしません。その表情は本物の人形のように動きませんが、スマイリーへ何らかの意思を、気持ちを送ろうとしているように思えました。
「さぁ、失敗作。君とはここでお別れだ。私は妻を連れてあの男のもとへ行くよ。せいぜい姉弟仲良く暮らすんだね」
彼はスマイリーに何かを突き刺すと、微笑みをやめ妙齢の女性の人形を一人連れていきます。スマイリーはその後姿を朧げな眼で眺めているだけでした。体が上手に動きません。足を出そうとして、その場につんのめるように倒れこんでしまいます。彼はそれでも必死に少女の人形に手を伸ばします。僕が隣にいなくちゃ……一緒にいてあげないと……彼女は……姉さんは……
そして、彼の意識を失われます――
次に彼が気が付いた時、目の前には一人の少女が座っていました。
「おはようございます。記憶の混濁はございますか? 体に痛いところは……いえ、貴方にそのようなものはありませんでしたか」
彼女は落ち着いた様子でスマイリーのメディカルチェックを行うと、部屋のどこからか現れたフクロウを肩に乗せ、やさしそうに微笑みます。
「私の名前はテレーズ・ブルム。UGNという組織に所属する者です。我々は貴方を歓迎します、スマイリー。我らの新しい隣人よ」
彼女たちは人形師やスマイリーと同じ『能力者』を知る者であり、その力を使い世界を守る組織に属する者でした。
身寄りの無くなったスマイリーは姉と共にUGNへ移り住みました。人形である2人も、UGNでは特別奇異な目で見られる事はありませんでした。そういう者もUGNには多いからだそうです。
姉はUGNの研究施設で常にバイタルをチェックされ、元に戻すべく治療や実験を受けて居ます。姉はまだ喋る事は出来ませんし、スマイリーの表情も変わりません。しかしながら、久しぶりの日常は彼らの心をゆっくりと、暖かく溶かして行きました。姉の目にも光が宿り、最近は簡単な意思疎通であれば出来るようになりました。
UGNに入って半年が経ったころ、スマイリーはテレーズの薦めでとあるチームに所属しました。その名も『No.LANGU-age』。国籍、年齢、種別に問わず、優れたエージェント26名からなる遊撃部隊です。彼らはその特質上、国家間の法律や規則に左右されず、事件を穏便に解決へ導くことが出来る権利を持って居ました。
スマイリーはそんな『LANGU』初のレネゲイドビーイングとして白羽の矢が立ったのです。その報酬はとても多額で、彼としても願っても無い話でした。彼の通常の報酬だけでは、姉の治療費を賄えなくなってきたからです。
『LANGU』には本当に多種多様な人々が居ました。男に女、子供に老人、白人に黒人、中には珍しいアニマルオーヴァードも居ました。何もかもが異なる彼らは、快く新しい隣人を迎え入れてくれました。
『LANGU』は基本的に全員で世界を転々とし、UGNや現地政府から依頼される仕事をこなして行きました。彼らは時に暖かな家族のように、時に笑い合う親友のように、時に命を預ける仲間として、チーム一丸となって仕事をこなして来ました。
そんなメンバーの中に、特にスマイリーと仲が良かった少女がいました。コードネーム『ウィミズィー』と呼ばれる南アメリカ出身のオーヴァードです。彼女はスマイリーとほぼ同期でチームに入り、年齢も近かった為何かと一緒にいることが多くなりました。おしゃべりで、世話焼きで、笑顔の絶えない彼女に、スマイリーは在りし日の姉の姿を重ねて見ていました。
しかし、2人が入隊して半年が経過した頃、事件は起きました。
その日はとある砂漠で遺跡の調査に赴いておりました。既に近隣の村を出て3日、あと遺跡までは1日ほどかかり、安全の為にとオアシスの水辺でキャンプをすることになりました。
ありがたいことに、その地域には危険な動植物もなく、交代交代で見張り番をしては思い思い好きに過ごしておりました。月明かりで本を読むもの、楽器片手に歌うもの、明日に備え体を休めるもの……
そんな中、見張り番を終えたスマイリーはウィミズィーの姿を探しました。いつもは早く寝る彼も、この空気に当てられたのか目が冴えてしまったのです。彼女の姿はどこにもなく、共に見張りをしていた“調子の悪いρ”ラスティーに聞いてみました。
「ん? なんだァ、お前もやっと“アレ”に興味が出来たのか? てっきり、フノウなんだと思ってたんだがなぁ。よぉし、分かった。連れてってやるよ」
ラスティーはニヤリと笑うと、スマイリーを連れて歩き出しました。スマイリーはそんないつもと違う彼に、少しの恐怖と狂気を感じました。まるで、開かずの扉の鍵を見つけた時のように……
ラスティーに連れられ、スマイリーはオアシスの裏手、木々に囲まれ周りからは死角となった空間にやってきました。そこには隊の男女が数人、生まれたままの姿で「行為」を行なっておりました。
ツンと鼻を突く血と汗の甘ったるい匂い。周囲にバレないようにと押し殺された喜悦の声。虚ろな目はこちらに気がついていないようで、紅葉した頬は彼らの興奮具合を表しています。
スマイリーは、その「行為」を見たことはありませんでした。しかしながら、一般知識として知っています。人々の三大欲求の一つ。アダムとイブの犯した原罪。日中では他メンバーの目もあり、禁欲的にならざるおえません。そんな欲求不満のはけ口となる、夜の間のつかの間の楽園。
考えてみれば、それは当たり前のことです。彼らはスマイリーとは違い、欲のある生物。決して彼らに罪はなく、非難はすれど弾糾する事は出来ません。ただ、彼がその光景をおぞましいと感じたのは、その行為に参加している一人の少女に関してでした。
まだ10にも満たないその少女は、自らの背丈の二倍はある男の上に跨り身をよじらせています。日頃の快活な表情は何処へやら。紅葉した表情に蕩けた目、言葉にならない声を上げる口は歪み、その快楽を全身で味わっています。国によっては、重罪となるであろう彼らの行為は、そのチームの特質状何も問題はありません。あくまで、法律上では。ですが。
ぐらりと、スマイリーは目眩がして足をもつれらさせてしまいます。「おいおい、大丈夫か? お前が来たいっつーから連れて来たってのによぉ」 ラスティーは困ったように君を立たせ直します。その音に気がついたのか、行為中であったウィミズィーの瞳がスマイリーを捉えます。
「ぁ……スマイリーだぁ! エヘヘ……スマイリーも来たんだぁ……嬉しいなぁ……ねぇデクステリティ。アタシ、あっち行ってもいい? もうイッたよね?」
「ん? あぁ……しゃあねぇなぁ。いいぜ、王子様の元へ行ってやりなよ」
彼女はその男から降りると、足をふらつかせながらスマイリーの元へ歩み寄って来ました。その表情は今まで見たことがないくらいとても笑顔で、それでいてどこか悲しそうでした。彼女は少し恥ずかしそうにスマイリーに抱きつくと、ゆっくりと、しかし、しっかりとスマイリーの木肌の唇にキスをしました。
「んっ……ふふ。一緒に、気持ちよく……なろう?」
数分のキスの後、彼女は法悦な表情でスマイリーの下半身へ手を伸ばしていきました。その手が服を下ろす直前、スマイリーはドンっと彼女を押しのけるとそのまま振り返り走って行きました。
後ろから聴こえる声は幻覚だと。さっきまでいた世界は夢魔に魅せられた悪夢だと。そう思やなければ、自分の信じていたものが崩れ落ちてしまいそうで、支えていたものが無くなってしまいそうで…… しかしその一方で、砂漠の夜の肌寒さが彼の思考をクリアにしていきます。造られた自分とは違う彼らは、アレを当たり前として受け入れていました。決して自分には分かり合えない、そんな快楽に身を委ねることもまた人なのだと……
家族になれると思った彼らが、やはりどうしようもない異物に思えてきて。スマイリーは夜の砂漠の中、一人で嗚咽を漏らしました。誰にも聞こえず、誰にも知られず。こんな時でも、泣くことさえできない自分を呪いながら。そんな自分を作った世界を呪いながら。
次の日、ウィミズィーは昨日の事など無かったかのようにいつも通りに接して来ました。いえ、きっと彼女にとっては昨日の事はただの『日常』なのでしょう。今までどれくらいあの様な事が行われていたのかは分かりませんが、チルドレンである彼女がそれが異常であるということを知らない可能性は十分にありました。その事実が余りにも悲しく、スマイリーはいつもと同じ笑顔を浮かべて、ウィミズィーと接しました。
その後、到達した遺跡の調査は難なく進み、あのおぞましい一夜を除けば、いつもと変わらず仕事が終わりました。街の拠点に戻った直後、スマイリーは団長であるアキュレシーにチームの離脱をお願いしました。詳しい理由は言えないが、このままここにはいられない。チームの迷惑になるくらいなら、別の部署に移してほしいと。
アキュレシーは突然のことに驚いていましたが、スマイリーが本気なのを感じ取ったのか、紙に何か書き入れ渡してきました。そこには「一時休隊届け」と書かれていました。彼は少し悲しそうにスマイリーの頭をなでるとこう言いました。
「お前がどうして離脱したなんて言ったのかはわからねぇ。でも、こういった仕事をしているとどんどんと気分が滅入って、自暴自棄になる奴だっている。なぜ? どうして? なんて、そいつにしかわかんねぇからな。多分、お前もそういった「言葉にできない何か」によるものなんだと思う。そればっかりは、だれにも止められねぇ」
「だけどな? だからと言ってお前にここを辞められるのは俺は嫌だ。お前の力があってこそLANGUだし、何より、お前は俺らの『家族』だからな。一旦ゆっくり休んで、それから考えてもいいんじゃねぇか? 席は空けとくからよ」
スマイリーは頷きその紙をもらうと、すぐさま手続きを済ませました。次の日にはもう、次に所属する支部も決定し、日の出とともに隊を離れることとなりました。
スマイリーが休隊することは既に部隊には広まっていました。出発前夜には簡単なパーティもあり隊員たちが代わる代わる言葉をかけてくれました。
「体調には気をつけろよ」「元気でね」「いつでも帰ってきていいからね」「連絡してね」「待ってるから」
その言葉はどれも暖かく、優しく、本当にスマイリーのことを思っての言葉でした。
「スマイリー!!」
泣きそうな声で、ウィミズィーがスマイリ―の下へ駆け寄ってきました。彼女はスマイリーに優しく抱き着くと、彼の手に小さなストラップを渡しました。それは小さなウサギの人形でした。
「コレ……アタシがこの隊に来る前から持ってるものなんだけどね……スマイリーに貸してあげる! 一人きりはさみしいから……アタシだと思って大切にしてね! 貸すだけだから、ちゃんと返すために帰ってきてね、約束だよ!!」
そういうと、彼女は目に涙を浮かべたまま、笑顔で君に抱きしめてきました。
「……ありがとう。ウィミズィーも元気でね」
ゆっくりと、スマイリーはウィミズィーから離れると、それだけ言ってその場を離れました。
スマイリーの顔はいつも通りの笑顔でした。
その後、スマイリーはいくつものUGN支部を転々としています。
いつも笑顔の彼は気味悪がられながらも、彼の能力は重宝されました。
誰かが聞きました。「なんでそんなに笑っていられるのか」と。
スマイリーは答えます。
「何も変わらないのだから、笑うしかないのですよ」と……
スマイリーは変わらず笑顔です。
彼女との約束は――まだ果たせていません。
―能力―
自らの体を変化させ、周囲の人間を守る盾となる。基本はその木肌を引き延ばすほか、一度崩して砂に代え遠くの敵のガードする、
自らと同じような人形を作りだしデコイとするなど、いくつかのバリエーションが存在する。
また、自身の体の一部から必要な道具や補助するオートマタを作り出し、周囲を支援することもできる。
決して他人を攻撃することができない。
―性格―
いつも笑顔。周りに合わせてひょうきんに振る舞うことも。
人が傷つくことを嫌い、自己犠牲精神が高い。
―RP指針―
一人称:僕
二人称:あなた
特徴・語尾:やや抑揚に欠けている話し方
癖:道化癖
好きな物:人間、クリームシチュー(食べられないが)
嫌いな物:自分、嘘つき
目的: 人となる
呪詞:『星は見えない』
ーキーワードー
ロボット工学三原則、ジュゼッペ、脳移植、人格問題、バビロン
―冒険の記録―
―成長―
セッション履歴
No.
| 日付
| タイトル
| 経験点
| GM
| 参加者
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| フルスクラッチ作成
| 0
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