物心ついた頃にはUGN傘下の孤児院におり、適性を見出されUGNチルドレンとして保護される。以後は教えられるまま、漠然と訓練をこなしてきた。しかし中学校に潜入していた際に通学路でジャームの襲撃を受け、立ち向かうも敵わず学生たち諸共殺されかけたところを、駆けつけた高崎 隼人に助けられた。この経験からエ彼に強い憧れを抱くとともに、UGNの理念で守れるものや力を身につける理由を痛感し、自分なりに“かっこよさ”を追求するようになった。結果言動にクセは残ったものの、訓練を重ねて相応の実力を身につけ今に至る。

言動は尊大でお調子者だが、根は善良かつ素直。何においても“かっこいい”ことを優先する。厳密な定義としては“自分の力で誰かを守れる”ことであり、秩序を守るというUGNの理念が根底にある。本人としては大人びた口調のつもりで真面目に喋っているものの、ボロを出しやすいのでふざけていると思われることも。
将来の夢は、かっこいいエージェントになって皆を守ること。目標に近づくべく組織の規則は遵守しており、訓練や任務に対する姿勢も真面目。反面潜入先である学校の勉強に関してはキャパオーバー気味で、頑張ってはいるのだが毎回赤点回避に四苦八苦している。
威厳がないのは身長が低いからではないかと気にしており、カルシウムを摂るなどの努力を続けるも改善の気配はない。後輩にあたるイリーガルの藤原 茨華が入ってきた時は、ついに自分より身長が低い奴が来たとマウントを取ったら馬鹿力でブン殴られ、以来彼女の前で身長の話は禁句としている。

トライブリードながら能力自体は高速移動に特化。ハヌマーンによる身体強化と、ブラム=ストーカーによる膨大な酸素の運搬により、通常の数十倍の速度で行動できる。ただし体力を激しく消耗するため、数秒しか持続せず隙も作ってしまうのが弱点で、中長期戦では味方との連携が必須。ピーキーだが瞬間的な殲滅力に長ける性質は、早く敵を倒せばより多くの人を救えるという本人のポリシーが影響している。
主に格闘とカランビットナイフを用いた近距離戦が得意。ナイフの刃にはサラマンダーの熱操作で極低温を纏わせており、傷口を凍結させて再生を防ぎつつ、出血を止める効果がある。これにより腱を切断して動きを封じたり、傷が凍っているうちに降伏の猶予を与えたりと、可能な限り敵の殺害を避けている。
このスタンスは甘さと捉えられることもあるが、オーヴァードは保護対象というUGNの理念に忠実であるがゆえ。当初こそかっこいいからと使い始めたカランビットもこの志向とは相性が良く、湾曲した刃を敵の腕に引っ掛け、スムーズに武装解除(ディザーム)を行える。
一瞬にして斬撃を行いながらその傷を塞ぐ戦闘スタイルから、“1匹が人を転ばせ、2匹目が斬り、3匹目が薬を塗る”風の妖怪に由来したコードネームを与えられている。