容姿・経歴・その他メモ

髪

薄金

瞳

肌

ジャーム化不可避

何の変哲もないただの高校生。特筆事項はない。
普通の家庭で生まれ、普通の環境で育ち、普通の学生生活を送っている。
ただ――それが、少しばかり、中の下というか、下り坂というか、緩やかに「詰み」に向かう道であるというだけのことだ。
彼女には「自分」がわからなかった。「自分が何者なのか」という青春の問いは「何者でない」という退屈な回答が返ってくる。
熱くなれるものもなく、得意なこともなく、ただ自身に価値が認めることができずにいた。
漫画が好き？　それは結構。　じゃあ、それが何を産む？　自分より絵が上手い者、自分より話の構成が上手い者はいくらでもいる。

学習性無力感と幼少期から不足した承認経験と成功経験が彼女を縛っていた。
自分は何も成すことができない。何も成せないから、それに向かう努力が無駄だと魂にしみついてしまって、動くこともできない。
彼女に必要なのは、きっと、鮮烈な経験だったのだ。闇夜を貫く探照灯（サーチライト）の如くに鮮烈で強烈で、情け容赦のない光の投射が。

――それがたとえ、痛みと死をもたらす光であったとしても。

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