台詞

「本日の霙予報！曇り時々雨の弾丸。後、大地は赤い洪水！」
「雨は止まないよ？君が顔をあげない限りね」
「暴風警報。私達に近づくな」
「逆風の中だって、人は生きてかなきゃいけないんだよ」

容姿・性格

黒髪短髪。活発な印象を受ける格好を好む。（よく肩を出した服を着ていて、かつ動きやすい服装をしていることが多い）
歳が7歳以上離れた弟、妹の面倒をよく見ていたせいか、年下に対してはかなり面倒見がいいお姉ちゃん気質。
年下相手でも接しやすい気安い性格をしており、年下から慕われることがかなり多い。
年上相手でも、接しやすい部分は変わらないが目上の相手を敬い尊重する姿勢は崩さない。
育った環境から、一般的な家族と比べると並々ならぬほどに人一倍家族に対して思い入れがあり、どんなに仲のいい相手であろうと家族とそうでない者とでは完全に一線を引いている。
他人に対して、自身の本心をさらけ出すことはなく、表情は豊かでも表情と実際に感じてる感情が一致していないことが多い。

経歴

かつて日本本土から離れた離島で生まれ育った。
家族構成は母、父、年が離れた弟、妹の5人家族。
その離島は日本に属しては居ても本土からは遠く、本土から船がくることは年に1〜2回しかなかった。
離島に暮らす人々は基本、離島内のみで衣食住を完遂させており、霙自身も幼い頃に漁業や農業を手伝った経験を持つ。
離島は小笠原諸島と南鳥島の間にあった海底火山の噴火によりできた島で、小笠原気団と太平洋高気圧の干渉地点に位置していた為、天候が荒れることが多かった。
自然と隣り合わせで生きてきた彼女だが、その日はやってきた。
空が泣いていた。
轟く轟音と暴風が島を襲った。
歴史上類を見ない最大規模の台風。伊勢湾台風をはるかに超えた人的被害を齎したその天災を人々は後に「悲哀なる空」と呼ばれることになる。
その天災により、霙の両親は暴風に晒され倒壊した家屋の下敷きになり、かろうじて生きていたものの、落雷により燃え盛った倒木の火が家屋の残骸に燃え移り焼死。弟妹を託された霙は必死に安全な場所に避難しようとするも、すでにこの島に安全な場所などなかった。
山を下った先で、顔なじみ達がの居る街があった場所はすでに濁流に飲まれ、山を登れば火の手が迫る。
島の脱出手段を探し、漁船を見つけて走り出した弟は、落雷に打たれて死亡。漁船にたどり着く前に、山の土砂崩れに巻き込まれ、霙と妹は濁流に飲まれる。
「この子だけは...」そう願う霙は、妹の手を離すことのないまま、濁流の中で意識を失った。

次に霙が意識を取り戻したのは、どこだかわからない本土の海岸。
空は泣いていた。いつまでもいつまでも。
霙の手には、何も握られてはいなかった。
沸き起こったのは憤怒の感情、悲しみよりもなによりもただただ純粋な抱いたことがない憎悪の気持ち。
あの空を汚してやりたいと、心の底から。
泣いていた空が暗雲に包まれた。このとき、彼女はまだ自分の力に気づいてはいない。

皮肉なことである。
彼女は空にすべてを奪われたことで、空を掌握する力を得てしまった。
"悲哀なる空"。
彼女は皮肉たっぷりにそう名乗る。

能力

超広域範囲殲滅力Sランク

彼女のあまりにも突出しすぎている能力は、彼女が展開するあまりにも広大な支配領域によるものである。
彼女の支配領域の展開射程は、正確に計測されることは未だに叶っておらず、彼女が能力による攻撃を行うことができるのは、彼女を中心とした最短で半径5km、最長で200～300kmにも及ぶと推定されている。
当の本人にも一体どれほどの領域を展開しているのか、わからないと言う。(目の届く範囲内でしか能力を行使したことがない為。もし、目の届く範囲外に能力を行使しようものなら、その無差別な攻撃はどんな被害を出すかわからない)
その広大な攻撃射程を活かし、5km先の全方角から迫りくる低級ドラゴンの群れを防衛拠点に到達させることなく単騎で殲滅したとされる"ムラクモ機関第五拠点防衛戦"の話は未だ新しい。

人智を超える天災を操る力

彼女の基本能力として、展開領域内の標高160cmから標高80km(米軍定義でそれより上空は宇宙)内の空を操作し、天候、自然災害たる天災そのものを強化し攻撃対象へと向けるというものである。
彼女が強化した雨などは、その一滴一滴が機関銃の掃射と遜色ない威力を誇り、大気中の水分という水分が尽きるまで、無尽蔵に降り続けさせることが可能。
能力を行使し続けると、その地域の環境そのものを変動させてしまい、異常気象が入り乱れ、とても人が住むことができない、いわば極地と呼ばれる場所を作り出してしまう。
暴風、豪雨、豪雪、落雷等、空が齎す天災そのものが彼女の行使する兵器なのである。
一部ムラクモ機関幹部は、そんな天城霙を危険視し彼女が能力を行使する度に地球環境そのものを破壊しているのではないか、ドラゴンを殲滅する代わりに人が生きていける場所が減っているのではないかと危惧している声もある。

裏話

本編では、地球温暖化が深刻化している並行世界の出身。島育ちで天災によって家族、友人すべてを失っている。天災時に彼女の育った島は完全に水没している。彼女は自身の抱いたほんの一つの願いの為に、狂気の道に足を踏み入れることになる。

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