容姿・経歴・その他メモ

身長

体重

髪

瞳

肌

グライアイの母を持つ。
故あって隠れ里を出た母は、その身の上から街場に定住することもできず、流しの踊り子としてジプシー生活を送っていた。
そんな母に目をつけたのが、クラン＝ベルの大劇場のオーナー。彼女のパトロンとなり、劇場専属の踊り子とするのみならず、いずれは劇場主の座を用意しようと申し出たのである。
しかし、母がオーナーの子（即ちリュカである）を身籠ったと分かると、オーナーの態度は一転して冷淡になる。元より、一時の愛人として扱う気しかなかったのだろう。

リュカが五歳のときには、オーナーは新しい愛人を迎え、母娘は貸し与えられていたアパルトマンからも着の身着のままで追い出された。
母は失意と怨嗟のうちにこの世を去り、残されたリュカもまた、貧しき者を嘲笑う冷酷な資産家――ブルジョワジーたちへの怒りを募らせながら育った。

「でも、母さんは馬鹿だったんだ。最後まであんなやつを頼って、お恵みを貰おうとしていたんだから。必要なものは、こっちから奪いに行かないと」
彼女が生活のために磨いたのは、盗みの腕だった。ブルジョワ共からかっぱらった金銭は、似た境遇の身寄りのない子どもや病人に分け与えた。
「貧乏人から吸い上げて、余るほど持ってるんだろう。それをあるべきところに返してるだけだ」

どうやら、そんな彼女の考えに近い思想があるようだ。
それに基づいて行動すれば、もっと世の中は良くなるんだろうか？　リュカは興味津々である。

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