名称:"哀燐の獣"アイレン・イルダーナ(ヴァンパイア)
モンスターレベル:19 分類:蛮族
知能:高い 知覚:五感(暗視) 反応:中立
言語:交易共通語、汎用蛮族語、魔法文明語、妖精語、ノスフェラトゥ語、ドレイク語 生息地:不明
知名度/弱点値:21/27 弱点:物理ダメージ+2点
先制値:26 移動速度:28/56(飛行)
生命抵抗力:28(35) 精神抵抗力:29(36)

攻撃方法:爪/命中力:24(31)/打撃点:2d+21/回避力:26(33)/ 防護点:22/HP:259/MP:183

特殊能力(◯:常動型 〆:主動作型 ☆:補助動作型 □:宣言型 ▽:条件型 ▼:条件選択型)

〆真語魔法、操霊魔法、深智魔法、神聖魔法15レベル(メティシエ)/魔力26(33)
各レベルの真語、操霊、深智、召異、基本神聖魔法と、メティシエの特殊神聖魔法を行使できます。

〆妖精魔法限定15レベル/魔力26(33)
妖精魔法のうち、水・氷、風、光に該当する属性の魔法のみを行使できます。
WT導入環境での契約クラスと使用ランクは、水・氷、風、光をクラス10・ランク15としてください。

○複数宣言=2回

○□〆魔法適正
《マルチアクション》《魔法誘導》《魔法収束》《魔法制御》《鷹の目》《ワードブレイク》
《魔法拡大/数・距離・時間・範囲》《ダブルキャスト》《クリティカルキャスト》を習得しています。

○飛行
近接武器の命中力・回避力判定に+1のボーナス修正を得ます。

○通常武器無効
銀か魔法の武器でなければ物理ダメージを与えられません。

○再生=9点

○吸血鬼の身体
太陽の下にいる限り、出番の終了時に「9」点の魔法ダメージを受けます。このダメージは、いかなる効果でも軽減できません。さらに命中力・回避力判定に-2のペナルティ修正を受け、特殊能力「通常武器無効」「再生」を失います。

☆哀哭の視線/22(29)/精神抵抗力/消滅
自らの秘める哀しみや憤怒を、呪いの視線をもって相手に伝達させます。
「射程:50m」「形状:起点指定」で、敵1体を睨みつけ、対象は、10秒(1ラウンド)の間6レベル/ランク以下の魔法を行使できなくなります。また、それ以外の魔法を行使する場合も、その行使判定に-4のペナルティ修正を受けます。達成値25以下で抵抗に失敗した場合、この効果は30秒(3ラウンド)持続します。この効果は精神効果属性かつ呪い属性として扱います。
この能力は1ラウンドに1回だけ使え、連続した手番には使えません。

▼吸血鬼
攻撃が命中したときに、対象に牙で噛み付くかどうか選択できます。
これを選んだ場合、対象に与えるダメージは「2d+31」点となり、適用ダメージと同じだけ、この魔物のHPが即座に回復します。この効果でHPが0以下になった対象は、生死判定に-15のペナルティ修正を受けます。死亡すれば、即座に〝穢れ〟が5点上昇し、ブラッドサッカーとして動き出します。
この魔物は7日「▼吸血鬼」を使わなければ、HPとMPの最大値が10点減少し、特殊能力「再生」を失います。HPとMPの減少は累積しますが、「▼吸血鬼」を使うと即座に解消します。

☆コウモリ化
体長10㎝ほどの無数のコウモリに姿を変えます。
「コウモリ化」後のデータは、<a href="http://yutorize.2-d.jp/ms_sw2/s/data/1504320283.html">アイレン・イルダーナ(コウモリ形態)</a>を参照してください。
「☆コウモリ化」は「☆吸血鬼化」と同じラウンドに行うことはできません。

○復活
この魔物は、倒れても、その後に残る穢れた香灰から、7日後に完全な状態で復活します。これを防ぐためには、香灰を流れている清水に流すか、第一の剣ルミエルの力が及んでいる神聖な場所に安置しなければなりません。魔物知識判定の達成値が弱点値以上でなかった場合には、「復活」を防ぐ完全な手順をキャラクターは知り得なかったことになり、上記の方法を試みても、阻止することはできません。



戦利品
 自動:穢れた香灰(10000G/金SS)
 自動:"彼女"の形見(3500G/金白S)
 2~8:なし
 9~12:不死者のローブ(10000G/白SS)
 13~:血色の宝石の指輪(20000G/金白SS)

解説

不死者と人族の間に生まれ、母親と同じ人として死ぬために奔走する存在、ラルヴァ。
彼らが、正しく人として死ねることは非常に稀なことです。大部分が寿命を迎えてレブナントとなり、
ごく一部は強く憎んでいたヴァンパイアして覚醒します。アイレン・イルダーナは、後者にあたる存在です。

生前のアイレンは、愛に生きる愉快な人間でした。過去、愛していたエルフの娘を吸血衝動から吸い殺してしまったという経験を持ち、また、その娘から間際に「人間として生きて、人間として死んでくれ」といった願いを受け、彼はそれを彼女との約束にしました。その後、約束を果たすために生き続けましたが、それを果たすことは叶いませんでした。その結末が、レブナントなら、まだ幸せだったことでしょう。約束を果たせなかった男の末路は、最も忌避すべき結末、不死者への覚醒です。

不死者として蘇ったアイレンは、全てに絶望しました。約束を果たせなかったことに対する慚愧の念、
当たり前に人間として死ねなかったことへ対する怒り、当たり前に人間として死ねる者たちへの嫉妬や怒り、憎しみといった、様々な感情が彼を支配し、遂に彼の心を壊すまでに至ります。それゆえ、ラルヴァであった頃の面影は、もはや容姿以外に存在しないと言えます。哀しみや怒り、憎しみ、どこまでも深い絶望に駆られたアイレンには、何もありません。闘争や支配への興味も非情に希薄で、幽鬼のように彷徨い続けています。ですが、一応にも元は300年を生き抜いたラルヴァであり、その力は相応のものです。自らを攻撃するものがあれば、その絶望と魔力をもって、敵対者を闇に葬り去るでしょう。

アイレンは、自らのこういった有様を、「夢を見ているのだ」と考え、自らに言い聞かせています。
深い哀しみと絶望があるばかりで、他はもはや持たず、燻るような破滅願望を抱くだけの存在なのです。
しかし、約束は、不死者へと変じ壊れてしまった今でさえ、呪いのように彼の中に在り続けています……。

この魔物を倒した場合、「彼の夢を終わらせるもの(100点)」の称号と追加名誉点を得ます。